カテゴリー別アーカイブ: 創作

In A Silent Way (長瀞に行く)

        夢のなかで、私は、長瀞 (ながとろ) という土地に行くつもりでいる。  そのため、私は 中央線に乗って西に向かっている。    長瀞という地名がどこの場所を指すのか、夢のなかの私にはよく分かっていない。 … 続きを読む

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邂逅 (かいこう)

   カミさんが入院している間、夕飯はずっと外食だった。  好きな時間に、好きな場所に行って、好きなものを食べる。  最初は気楽でいいと思った。    しかし、そういう日が積み重なると、やはりパターン化してしまう。  牛 … 続きを読む

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幻の女

   晴れ渡った秋の午後のことである。  黄色く色づいたイチョウの落ち葉が、歩道を覆い尽くしている。  私は所用で、そのイチョウ並木が続く道を、バス通りに向かって歩いていた。    休日だった。  家族向けの遊戯施設が近 … 続きを読む

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枯葉の池でボートを漕ぐ

   トラッドロック夜話10  枯葉が敷きつめられた池の上で、ボートを漕ぐ。  茶色と黄色の色に染まった池。  樹木の葉が落ち始める頃になると、岸に近いところは、その枯葉に埋め尽くされて水が見えない。  オールが跳ね上が … 続きを読む

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CRY ME A RIVER

   狭い階段を降りると、素っ気ない木の扉。  扉の上には、古めかしいネオン管のイルミネーション。  『 RUMI 』  この季節、扉の前に立っただけで、その奥から歌声や喧騒が響いてきたというのに、今日はやけに静まり返っ … 続きを読む

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天然クリスマス・ツリー

   スーパーで買った生野菜サラダのパックを開け、途中で仕入れたフライドチキンの包を切って、皿に盛る。    妻が、冷蔵庫から取り出したのは、「森の恵み」というブランド名がついた地元産のハム。  それをぶ厚く切って、セラ … 続きを読む

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ひとり旅同士(女性のキャンピングカーひとり旅小説)

   また、あの男がいた。  展望台の下にキャンピングカーを止め、海を見ている。  白い外板色のヨーロッパ車。  それが、青い海に浮かぶ雲のようにまぶしく映る。  午後のけだるい光に満たされた駐車場に、ほかに止まっている … 続きを読む

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コント・秀吉の悩み

      【三成】 殿、お耳に入れたきことが …。 【秀吉】 三成、なんのようぞ? この夜更けに。 【三成】 はっ! お休みのこととは思いつつ、まかり越しましたのは、火急のことにて。 【秀吉】 かまわぬ。申せ。   【 … 続きを読む

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小説・暗黒街の掟

   「やつは頭もいいし、度胸もある。しかも、キャバレーのステージで歌っている女が、客席の暗がりの中からでも見つけ出すほどの美男子だ。  一つのシマを仕切るだけでは満足できない貪欲さってのも持ち合わせている。  ただ、ち … 続きを読む

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小説・湾岸道路でラスト・タンゴを

 忘れられない CM というのがある。  ブリヂストンのレグノの CM で、林の中を、赤と青の 2 台のフェラーリが走っている CM は、25年という歳月を超えて、今だに忘れられない CM のひとつになっている。     … 続きを読む

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