第3回 世界RV会議

  
 現在、世界中を走っているキャンピングカーは、いったい何台なのか?
 欧米やアジア、オセアニアも含め、キャンピングカーを自国で生産している国々の年間生産数・販売数はどのくらいか?
 今後、キャンピングカーの爆発的な普及が見込まれそうな国はどこか?
 世界が注目している新時代のキャンピングカーとは、どんなものか? 
 
 そんなワールドワイドな視野に立って、世界中のキャンピングカーの動向を報告し合う重要な場「世界RV会議(World RV Conference)」の第3回目の会議が、この2月25日から27日にかけて、オーストラリアのメルボルンで開催された。

 日本からは、一般社団法人日本RV協会(JRVA)の増田浩一氏ら9名の役員および関係者が参加。日本のキャンピングカー産業の現状報告を行うとともに、各国のRV関係者との貴重な意見交換を行った。

 ここでは、日本のキャンピングカー業界を代表して基調報告を行った日本RV協会の増田会長(↓)に、その会議の内容をうかがい、世界のRV業界にまつわる最新情報をご紹介する。
  
画像  
 
今後のキャンピングカーの姿が決まる重要な国際会議
 
【町田】 「世界RV会議」とは、そもそも何を目的としたどういう会議なのでしょうか。
【増田】 世界の主要キャンピングカー生産国が集まり、それぞれ自国のキャンピングカー事業の現状を報告し合いながら、世界のマーケット動向を調査したり、共通の課題に取り組んだりするためのものなんです。
 その会議で情報交換することによって、それぞれの国のRV産業の生産性を高め、ユーザーに健全で安全なRVライフを提供するための会議ですね。
 第1回目は2008年にドイツのデュッセルドルフで開かれ、2回目は2013年にアメリカ・フロリダ州のタンパで行われました。
 今回オーストラリアで開かれたのは、その3回目ということですね。

【町田】 参加国と、その参加者たちの顔ぶれはどんなものだったのでしょう?
【増田】 主要メンバーは、エリアでいうとヨーロッパ、北米、オーストラリア、日本、中国なんですが、前回まで出席していた南アフリカが参加しなかったため、北米エリアがアメリカとカナダに分かれ、オーストラリアエリアでは、ニュージランドが加わりました。だから、全部で7エリアですね。

【町田】 いったいどのくらいの人々が集まるんですか?
【増田】 総勢279名でした。一番多かったのは、やはり主催国のオーストラリアのRV関係者で、179名。
 その次が中国のキャンピングカー関係者なんですよ。前回の会議では25名だったのですが、今回はなんと43名 !
 各国に与えられたプレゼンテーションの時間もだいたい30分程度なんですが、中国だけは2時間以上もプレゼンに費やしていました。
 それだけ、いま中国はキャンピングカー産業の育成や市場規模の拡大に力を入れているんでしょうね。
 参加人数の3番目は、アメリカの18名。ヨーロッパの人は各国に分かれて出席していましたが、トータルで16名。日本は9名で臨みました。

【町田】 今回の会議のテーマは、どのようなものだったのですか?
【増田】 基本的には、世界のRVマーケットをどのように拡大していくかということなんですが、エコロジーを意識した軽量設計の問題、若い層にRVの魅力をアピールするにはどうすればいいかという問題、またインフラ整備をどう進めていくかという問題など、テーマは多岐に渡りました。
 各エリアの代表による基調報告の時間は短いんですが、その分、個別のテーマを深く掘り下げる分科会が充実していましたね。

【町田】 それにしても、3日間とは長かったですね。
【増田】 でも、休憩時間がけっこうあるんですよ。
 会議が始まる前にティータイムがあり、それが終わると立食形式のランチタイム、午後の会議が終わると、今度はディナータイムのパーティー。
 そういうと、皆さん、参加者がみなのんびりとくつろいでいる姿を想像されるかもしれませんが、実はこの休憩時間が大事で、そこでみんな個別の情報交換を行うんですね。
 ロビー活動に専念する参加者もいれば、基調報告や分科会でも聞けなかった詳細情報を求め合う人もいる。
 今回は、このティータイムやランチタイムの懇親会がいかに重要なものであるかを知りました。

【町田】 そういう席上で、はじめて出会う外国のRV関係者と上手に意思疎通を図るコツというのがあるんでしょうか?
【増田】 まず、相手の聞きたい話の骨子を迅速に理解し、当意即妙の回答をスラッと出すこと。
 込み入った話になると、通訳の力を借りなければなりませんでしたけれど、相手の心をキャッチするひらめきは大事ですね。
 それと、「くるま旅」のマークを添えた日本の団扇(うちわ)を用意して配ったんですよ。オーストラリアは夏ですから、けっこう暑いんですね。
 そんなときに、皆さん団扇を扇いで涼を取ってくれて、「日本人は粋なことをするね」と、けっこう喜ばれました。
  
【町田】 各国のキャンピングカーの生産台数などがどのくらいなのか、またその中で、日本はどのくらいの数のキャンピングカーを生産しているのでしょうか 。
【増田】  キャンピングカーの数が一番多いのは、やはりアメリカで、現在の総保有台数は950万台。2014年の年間生産数は35万7千台です。
 次がヨーロッパ(欧州連合)。
 これは、ヨーロッパのキャンピングカー産業をすべて集約した形で集計されたもので、総保有台数は549万台。 2014年の登録数は13万7千台です。  
 次がカナダで、保有台数100万台。2014年の販売数は5万2千台です。
 4番目がオーストラリア。
 保有台数は、55万7千台。2014年の販売数は3万5千台。
 5番目が、わが日本。
 保有台数は、8万5千台。2013年の生産数は4千4百台。
 最後は中国。
 保有台数は、2万台。2014年の販売数は6千台です。
 これをトータルすると、現在のキャンピングカー主要生産国が擁するキャンピングカーの総保有台数は、およそ1,665万台と推定されることになりますね。

【町田】 中国を除けば、キャンピングカー先進国である欧米の普及率と比べると、日本はまだまだ “発展途上国” ですね。保有台数も生産数も、一ケタ落ちるわけですからね。
【増田】 そうなんです。その理由のひとつは、日本のキャンピングカーの歴史がまだ浅いということ。欧米の歴史の半分ですからね。
 それと、キャンピングカーを普及させるために重要なインフラ整備がようやく着手されたという事情がそこに反映されていると思いますね。
 
 
日本の軽キャンピングカーに諸外国の目が集中

【町田】 日本のキャンピングカー事情は、諸外国から、どのように見られているんですか?
【増田】 やはり、特殊なジャンルのキャンピングカーが普及しているということで、みんな関心を持っていますね。
 その一つが軽キャンピングカー。
 これは日本だけに存在するもので、外国の人からすれば、ずいぶん不思議な乗り物に見えたと思うんですよ。4~5年前だったら、「日本人はよくこんなに小さなキャンピングカーを作るなぁ…」という “おもちゃ感覚” で見られたのでしょうが、実は、今回はこれを真剣に受け止めている人が多かった。

【町田】 どういうことでしょう?
【増田】 いま世界のキャンピングカーは、ダウンサイジングの方向に向かっているんですよ。
 やはり、化石燃料の枯渇への危惧、地球の温暖化など、エコロジーへの関心がキャンピングカー業界にも広まってきたんですね。
 そうなると、小型・軽量化を進めて燃費を良くするという方向にシフトしていかざるをえない。
 ヨーロッパメーカーは、早くからRVの軽量化問題に取り組んでいましたが、あの大排気量の自動車をガンガン走らせていたアメリカですら、そういうことを意識し始めるようになってきたんですね。
 軽キャンピングカーが、そういうニーズに応えるベストの解答だというわけではないですが、ダウンサイジングの一つの例として、関心を寄せる人が多かったですね。

【町田】 ほかに日本のRV業界が注目を集めた例というものがありますか?
【増田】 RVに限ったことではなく、日本経済全体に対する考察で、勉強になる話がありました。
 世界経済を分析している経済研究所の方が、ゲスト講演されたんですよ。
 それによると、「日本が経済大国として話題を集めた時代は終わったが、逆にいえば、日本という国は、国民に欲しい物がしっかり行き渡り、みなが満足している非常に安定した国なんだ」
 というわけですよ。

【町田】 ほう ! 借金大国なんですけどね。
【増田】 そうなんです。“ギリシャ危機”などと心配されているギリシャより借金が多いんですからね。
 でもギリシャとは明らかに違う、というわけですよ。
 そのゲスト講演をした人が言うには、「日本国の借金は日本人からの借金である。政府が信用されているからそういうことが可能になるのであり、国の安定度では世界でも珍しい国だ」
 というわけなんですね。
 今、中国などの経済成長率は、減速したといわれても7.1%だといわれていますよね。その前は2ケタ成長でした。
 それに対して、日本の成長率は1%とか1.5%とかいわれている。
 でも国情が安定していると、消費者が余裕のある消費行動をとるため、商品選択も洗練されてくる。そういう国の製品はチャーミングだ」
 というわけですよ。
 
 
中国は、アジア最大のRV大国になるか?

【町田】 なるほど。面白いですねぇ。
【増田】 でもね、うかうかしていると、キャンピングカー産業も中国に追い抜かれるかもしれませんね。
 最近の中国の「長城汽車(長城自動車)」の作っているキャンピングカーなどを見てみると、… 中身は詳しく分かりませんが、もうデザインなんかヨーロッパ車の雰囲気ですよ。フィニッシュなどの精度は日本並み。もしかしたら、アメリカよりも精度は上がっているかもしれない。
 とにかく中国の富裕層が、今キャンピングカーという存在に注目するようになってきたんですね。

【町田】 中国にはそれだけのキャンピングカーマーケットがあるということですか?
【増田】 人口が14億人でしょう。キャンピングカーを買える富裕層はその1割しかいないとしても、1億4千万人の潜在ユーザーがいるわけですからね。
 だから、今回の世界RV会議に参加した欧米のRV関係者は、みな中国マーケットへの参入を意識していました。RVIA(アメリカのRV業者の団体)も、中国に支社を出しましたし、3年後の世界RV会議の主催国も、中国に決まりました。

【町田】 中国人は、それほどキャンピングカーが好きなんですか?
【増田】 富裕層の好みは、まだゴージャスなVIPカーに集中しているかもしれませんが、高額な輸入キャンピングカーにも注目が集まっているようです。
 なにしろ、中国人の間にはキャンピングカーを運転する人口がどんどん増えているんです。
 というのは、今回オーストラリアに行って分かったことですけど、レンタルキャンピングカーを借りてオーストラリアを回る中国人観光客がたくさんいるんですね。
 彼らは右ハンドルだろうが、車体が多少大きかろうが、まったく問題なくオーストラリアの大地を走っていくんですね。 
 ただ、運転は豪快になりがちなので、車体をこすったりすることも多いと聞きました。
 でも、観光に来るような人はお金持ちが多いので、「修理費? 100万円でいいのかな?」というような感じではないのでしょうか(笑)。
 
【町田】 オーストラリアに限らず、中国人観光客はどんどん海外に進出していますね。
【増田】 そういう中国人ツアーに焦点を合わせて、各国の旅行会社が中国人向けのレンタルキャンピングカーの企画を進めていますね。
 これはニュージランドの話ですけど、「レンタルキャンピングカーのパック旅行」用プロモーションビデオでは、もうすでに中国語のものが大量に作られているんですよ。
 中国人のタレントかモデルのカップルを使い、ニュージランドの景色の良い所にキャンピングカーを止めて、バーベキューをしたり、キャンプ場でくつろいだりする姿を10分か15ぐらいに編集してあるんです。
 そういうビデオを中国の旅行会社と組んで、中国国内に流すんですって。

【町田】 宣伝戦略が日本とは違いますね。
【増田】 ええ。世界のRV産業は、みなコマーシャルにもずいぶんお金をつかっているんですよ。
 私たちからすると、キャンピングカー文化の根付いている欧米などは、放っておいても、キャンピングカーがどんどん売れていくのだろうと錯覚しがちですが、実はそうではないんですね。広報宣伝にものすごい資金を投入しているんです。
 アメリカなどではRVの宣伝に、なんと年間15億円もかけているんだそうです。そして美しいプロモーションビデオなどを制作して、絶えず消費者の購入意欲を刺激しているんですね。
 
  
オーストラリアで人気の“砂漠の車中泊”

【町田】 やはり、外国はキャンピングカーで旅するシチュエーションが充実していますから、車を郊外に持ち出すだけで、いい“絵”が撮れるんでしょうね。
【増田】 日本と違って、ヨーロッパは山や湖の風景がきれいだし、アメリカには広大な大平原がありますしね。
 オーストラリアなんか、町を一歩出ると、もう砂漠ですからね。
 で、面白い話を聞いたんですけれど、今オーストラリアでは、キャンピングカーを使って、砂漠 … 彼らは「アウトバック」と言ってますけれど、そういう砂漠や土獏のような、何もない荒野で寝泊まりするのがブームになっているんですって。
 
【町田】 オーストラリアも、手付かずの自然がたくさんありますからね。
【増田】 なにしろ、あの大陸は、全ヨーロッパの面積よりも広くて、北欧から地中海まですっぽり入ってしまう。
 そして、人口の大半は都市に集中していますから、都市から離れれば盗賊や暴漢に教われたりする確率はものすごく低くなる。
 で、オーストラリアのキャンピングカー愛好家は、この都市から離れた砂漠や草原にどんどん進出していっているんです。

【町田】 そういう場所には、当然コンビニもガソリンスタンドもないわけですよね?
【増田】 日本国内の“くるま旅”を連想するとまったく違いますね(笑)。3日間走っても誰にも出会わないような場所までキャンプに出かけるわけですから。
 周囲は見渡す限り、地平線。
 荒涼たる大地の空を飛ぶ鳥の影すらなく、地上を走る獣の姿さえなし … というほど過酷なところでもないんですけど、ま、文明社会に疲れた心を解放してくれる大自然が広がっている。

【町田】 そういうところで使うキャンピングカーともなれば、かなり重装備になるでしょうね。
【増田】 そうなんです。水タンクも容量が大きくなくてはならない。ガスも必要だし、100Vを取るための発電機も必需品。砂漠の中にはガソリンスタンドもないので燃料も積まなければならない。
 また昼と夜では寒暖の差が激しいため、FFヒーターも必需品。
 食事は車内で作るから、キッチン機能も充実していなければならず、シャワー設備もトイレ設備も必要。

【町田】 フル装備になるわけですね。
【増田】 それだけの装備品を載せた状態で、路面の荒れた場所を走るわけだから、悪路走破性も高くなければならない。
 そのためオフロードタイヤが標準となり、後輪はダブル。
 さらに、段差やわだちを乗り越えるために、足は強化ショックで固められ、剛性確保のためにスタビライザーも装着される。
 ボディは各種のプロテクターで補強されているから、キャンピングカーというよりも軍事用車両に近い雰囲気ですね。
  
  
国土の使用環境が、それぞれ異なるRV思想を生み出す

【町田】 本当の意味での「アウトドア」ですねぇ!
【増田】 そうそう。日本では、そんなヘビーデューティーな車を作ったところで使う場所がないけれど、オーストラリアではしっかりと需要があるんですね。
 しかしね、実は、まったく問題がないわけではないんですよ。
 
【町田】 どういうことでしょう?
【増田】 そういう砂漠の中で車中泊を楽しむことを「フリーダムキャンプ」というのですが、これが今、従来からあるキャンプ場やRVパークのオーナーたちを圧迫するようになってきたんですよ。
 だって、そういうフリーダムキャンパーは、従来からあるキャンピングカー用の宿泊場所にはお金を落とさないわけだから。
 それと、もう一つ問題になってきたのは、自然破壊ですね。砂漠の中に平気でゴミを捨ててしまう人たちも増えてきたんです。

【町田】 マナーの問題は、どこの国でも共通したテーマですね。 
【増田】 それと、まずキャンピングカーの作りそのものが、時代に逆行しているわけですよ。
 世界のキャンピングカー業界は、いま小型化・軽量化を進めていこうとしているのに、オーストラリアの車は重量が増えているのだから。
 これに関しては、オーストラリアのRV関係者も言っていました。
 「自分たちだって、そうとうな軽量化を進めているんだ。しかし、お客さんがヘビーデューティーな車両を求める以上、軽量化にも限界があるんだ」…ってね。

【町田】 ヨーロッパでは考えられないような開発思想ですね。
【増田】 そうですね。ヨーロッパは舗装率も高いし、高速道路を走る機会も多い。そのため、ヨーロッパ車はボディを軽くして、小さなエンジンでも走れるようにしている。
 そういう各国の設計思想の違いが分かって、面白い会議でした。
 
 
日本のファミリー向けキャンピングカーが、次のRVユーザーを育てる

【町田】 そういう海外のキャンピングカー事情と日本が違うのは、どんなところですか?
【増田】 外国のRV関係者が興味を持つのは、日本のインフラなんですよ。「日本のキャンピングカーユーザーは、“道の駅”で休憩・仮眠を取るんだ」と言っても、その「道の駅」という概念が伝わらない。
 彼らは、キャンピングカーが無料の場所で、しかもある程度のセキュリティーが保証されたまま休憩できるという状態をうまくイメージできないんですね。
 あと、ユーザー層も異なる。
 欧州などでは、リタイヤしたシニア層が中心となりますが、日本の場合は、けっこう子育て中のファミリーも多い。

【町田】 それが日本のキャンピングカー人口の活力になっていますもんね。
【増田】 そうなんです。欧州などは、確かにシニア層が厚いけれど、逆にいえば、ヤングファミリー層には十分に浸透していないということも意味しているんですよね。
 だから、会議の席上で、「ヤングジェネレーションへの普及をどう図っていくか」というテーマが討議されたとき、私は、「日本の場合は、ファミリーで使えるキャンピングカーというものにもけっこう力を入れている」と答えたんです。
 なぜかというと、「親と一緒にキャンピングカー旅行を楽しんだ子供というのは、大きくなって自分の家族を持ったとき、必ず自分の子供にも同じ楽しみを与えてやりたくなるものだ」と言いました。
 日本のキャンピングカー作りには、そういう “車育” … つまり、キャンピングカーを通じての子育て教育というものまで意識に入れている、とね。

【町田】 そうしたら?
【増田】 けっこう反応が良かったですね。拍手がありました。

【町田】 そのほか、世界のRVの動向として、印象に残った話は?
【増田】 今回はじめて知った話ですけど、実は、欧米ではRV業界に参入している会社の数がどんどん減っているんですって。
 ヨーロッパでは「CIVD」、アメリカでは「RVIA」という業者団体があって、… 日本の「JRVA」みたいなものですけど、そこに所属する会員数が減ってきて、RVIAでは、この5年~10年の間に半減しているということでした。

【町田】 それは、RV産業が衰退してきたということですか?
【増田】 いえいえ、そうじゃなくて、ヨーロッパでもアメリカでもRVメーカーの統廃合が進んできたということなんですよ。
 ヨーロッパでは、ハイマーという非常に大きな優良企業がありますが、そこが大小合わせた8社のRVメーカーを束ねています。
 そういうように、ヨーロッパではグループ化が進んできたんですね。
 アメリカも、大きなRVメーカーが吸収合併を進めていて、弱小メーカーはその傘下に入ることによって、延命を図っているんですね。
 こういう統合が進んできた結果、パーツの共有化などが図られるようになって、合理化やコスト減も進められることになり、生産量は逆に上がったらしいです。だから、業界全体の収益は上がっているんです。
 
 
これからの課題は、レンタカーシステムとインフラ整備

【町田】 なるほど。世界中で進んでいる広い意味での産業構造の変化にキャンピングカー業界も対応しているということなんですね。
 そういう世界のRV産業の変化をつぶさに見て来られて、日本のキャンピングカー業界の成長のために、何かヒントになるようなことはありましたか?
【増田】 ひとつは、やはりレンタルキャンピングカー・システムの構築ですね。オーストラリアやニュージランドは、これがすごく普及している。そうやって、海外からの観光客にキャンピングカーを使って観光してもらうというシステムができあがっている。
 キャンピングカーが普及していくには、やはりレンタカーにも力を入れていかなければならないと気づきました。

【町田】 2020年の東京オリンピックには、たくさんの外国人観光客も来るでしょうから、彼らがオリンピック見物で来日したときに、キャンピングカーを使った観光ができるというようになれば、キャンピングカー文化になじんだ外国人には楽しいでしょうね。
【増田】 そうなんです。そういう様子を日本人が見てキャンピングカーに関心を抱いてもられば、国内の普及も図れる。
 そのためには、インフラの整備をもっと進めていかなければならないでしょうね。
 現在、JRVAでは「RVパーク」の普及という形で進めていますけれど、このシステムをもっと充実させて、多様化させ、いろいろな楽しみ方ができるような形にもっていきたい。
 それと、別にRVパークでなくても、普通の道の駅などの駐車場においても、もう少し公認された形でキャンピングカーの宿泊が可能になるような制度を検討していきたい。そんなふうに考えています。
 
 
参考記事 「第2回 世界RV会議レポート」

参考記事 「第1回 世界RV会議」
 
日本RV協会ニュース
「キャンピングカー市場の発展を目指す日本RV協会『第3回世界RV会議』に参加 各国のRV関係者と意見交換を実施」

  
 

カテゴリー: campingcar, news   パーマリンク

第3回 世界RV会議 への2件のコメント

  1. かたなねこ より:

    日本は、極端な話何処で車中泊しても大丈夫な治安の良さがキャンピングカーの普及の大きな要因になっていると思います(故にインフラ整備が進まない原因にもなってる?)とは言え日本RV協会にはインフラ整備を是非頑張ってほしいですね。
    逆に中国はインフラ整備が出来ているとも思えないし治安も・・・中国国内で売れるものなんでしょうか?(ステータスとして所有するだけの物?)やはり輸出を考えているって事でしょうかね? 今度、半分中国人みたいなタコ社長に聞いてみましょ。 

    • 町田 より:

      >かたなねこ さん、ようこそ
      最近、急にこのブログの作動が重くなってしまい、コメント欄を開くだけでも今までの3~4倍の時間がかかるようになってしまいました。
      そのため、ブログサービスの「ホビダス」さんにも相談して負荷の低減への対策をお願いしているのですが、まだ解決するまでに多少の時間がかかりそうです。

      そんなわけで、コメントの返信にも難渋するようになり、ご迷惑をおかけしています。今しばらくご容赦ください。

      で、「くるま旅」が日本で普及してきた要因の一つとして、日本の治安の良さを挙げられましたけれど、まさにその通りですね。

      アメリカで、レンタルモーターホームを借りて、中西部を回ったことがありましたけれど、アメリカではRVパーク以外のところでは、車を停めて仮眠できるようなところがありませんでした。
      閉店したスーパーの駐車場にしばらく停めていたら、州警察のパトカーがやってきて、「夜になると危険だから、ここでは泊まらないように」と注意されましたしね。

      中国のインフラ整備の話。
      これも聞いた話ですけど、中国のキャンプ関係者の人は、しっかりしたキャンプ場が10数件しか整備されていなくても、「もう100件ぐらい整備されているし、それを今後1万件まで拡大する」なんて、平気で大風呂敷を上げるらしいです。

      ま、「人を騙す」というほど悪気がある発言ではなく、話の規模が、大陸的な雄大さ持ってしまうという彼らのスケール感の表れなんでしょうけれど。
       

町田 への返信 コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">