「スタンド・バイ・ミー」を歌う

  
 もう先週のことになるけど、立て続けにライブを2本楽しんだ。
 最初は、画廊の一角で行われたアマチュアトリオのライブ。
 東京・国立にある「コートギャラリー国立」で開かれた入山喜代美さんの『布絵がたり展』という個展の会場で、入山さんの家族やその仲間たちとのジャズ演奏が行われたのだ。
 その“仲間”の一人が僕の知り合いだったので、応援の意味も込めてギャラリーに演奏を聞きに行った。

 なかなかいい演奏だった。
 僕はジャズのライブというのはあまり行ったことがなかったけれど、素人の僕にすら、心にしっかり届く演奏で、なんだか年季の入ったプロの演奏を聞いているような気分になった。

 会場の雰囲気も良かったのかもしれない。
 まわりはすべて入山さんの「布絵」。
 布絵というのは、絵の具の代わりに、着物などを作る布地を使って色彩を施していく絵のことで、さまざまな生地の中から、情景に合った素材や色を選択するときの審美眼が試される芸術。

 この日は、四季に応じた題材がエリアごとに並び、場内には移りゆく日本の季節がそれぞれの情感を伴って、室内に戸外の空気を招きよせていた。
 選ばれた曲も、アート・ブレイキーの「モーニング」などを除けば、みな春や秋の情緒をしのばせる四季の曲が選曲されていた。


 
 「自然」をテーマにしたアートに囲まれた場所でのジャズは、やはり清冽な爽やかさをかもし出す。
 ピアノの一音が、木々の葉を伝わる朝霧の水滴のように感じられ、ベースの一音が、枯枝を踏みしめるときの大地の鼓動を伝え、ブラシでハイハットを撫でる音が、小川のせせらぎを感じさせる。
 清らかな音で、頭のなかをきれいに掃除した後は、次のライブ会場に。

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 こちらは、うって変わって、ロックンロールのバイブレーションをフルに利かせた懐かしの60円代~70年代ヒットポップスコンサート。
 懇意にしている四方寿太郎氏の忘年会ライブ。
 場所は、西麻布にあるライブスナック「ナイトトレイン」。
 地下に向かう階段を降りると、もうそこはビートルズがキャバーンクラブで演奏していた時代のような熱気と喧騒が渦巻く世界だった。

 今回の出演は2バンド。
 ひとつは、四方氏にMCとメインヴォーカルを任せたお店のマスター&従業員の即席バンド。
 「即席バンド」とはいいつつ、長年この会場のライブで意気投合していた人たちのプレイだから、余裕と安定感が感じられる。
 もう一つは、主に立川で活躍しているという中高年アマチュアバンド。こちらもいつも活動を伴にしている人々だから、呼吸はぴったり。

 会場にいた聴衆がステージに出て歌う生オケコーナーでは、僕も酔いに任せて1曲。歌詞カードを見なくても歌える唯一の歌、ベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」を歌わせてもらった(↓)。

 その後は、なつかしのグループサウンズや昭和ポップスを歌う人たちも登場。西麻布のライブ会場は、深夜まで「青春」を取り戻したシニアの熱気で燃え上がっていた。
 
 
参考記事 「四方寿太郎バンドのステージで大笑い」

参考記事 「四方寿太郎ライブを楽しむ」

参考記事 「“四方寿太郎バンド” のライブ」

参考記事 「伝説のキックス」
 
 

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「スタンド・バイ・ミー」を歌う への2件のコメント

  1. ムーンライト より:

    町田さんの「スタンド・バイ・ミー」。
    聴きたかった・・・。

    歌詞カードを見なくても歌える唯一の歌なんですか。
    いい歌ですよね。私も大好きです。

    数年前、大木さんから歌の「レッスン」を一度だけ受けたことがあります。
    私が受講したのは初心者向けのクラスです。
    その時の課題曲(?)が「スタンド・バイ・ミー」でした。
    皆、最初はこわごわとだったのですが、
    大木先生の底から響くような「いいですよ~」との声にだんだんと
    胸を張って大きな声で歌いました。

    最後に大木先生から「毎日練習するように」と言われました。
    「ちょっとでもいいから、毎日」と。

    町田さんの文章を拝見して、それを思い出しました。
    私、ろくに歌詞も覚えていません。
    「毎日、練習」・・・できませんでした。

    町田さんの「スタンド・バイ・ミー」。
    いつか、聴きたいです。

    • 町田 より:

      >ムーンライト さん、ようこそ
      素晴らしいですねぇ !
      大木トオルさんから「スタンド・バイ・ミー」を直伝されるとは。
      なんと贅沢な先生を得られたのでしょう !! 実にうらやましい限りです。

      私は、正規な音楽訓練を受けたこともなく、歌い方は我流。さらに、多少 “音程が外れる性癖” も持ち合わせており、とてもムーンライトさんにお聞かせできるようなシロモノではありません。
      おそらく、大木トオルさんから基礎訓練を受けられたムーンライトさんの方がお上手なのではないのでしょうか。

      ただ、私の方も、いつかはムーンライトさんの歌われる「スタンド・バイ・ミー」を拝聴できる機会があることを願っています。
       

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