キャンピングカーユーザーはどんな旅を楽しんでいるのか 2014

 
 『キャンピングカー白書2014』 をテーマにしたblog 記事で、前回はキャンピングカーに乗る人が、どのような年齢構成で、どのような職業に就き、またどのくらいの世帯収入を維持しているのか、ということを紹介した。
 今回はそのユーザーたちがどんな旅を楽しんでいるのかということを、白書に沿ってレポートする。

キャンピングカーの年間利用回数は6~10回

 まずユーザーは、年間にしてどのくらいキャンピングカーを利用しているのか。
 これに関しては「6~10回」と答えた人の率が最も高く、全体の27.3%に達した。
 その次には「1~ 5回」という回答(20.0%)が続き、「日常の足として頻繁に」という回答(17.7%)が3番目となった。

 この上位三つの順位は前回調査と変わらないが、「6~10回」という回答率が0.9ポイント上昇しており、さらに、順位としては5番目となるが「21回以上」という回答が2ポイントも上昇。このことから、キャンピングカーユーザーのキャンピングカー利用回数は、前回調査よりも上がっていると見なすことができるという。

2泊3日の旅行が4割

 では、ユーザーがキャンピングカー旅行に出かけたとき、いったいどのくらいの日数を費やしているのか。
 いちばん多かった答は「2泊3日」で、全体の42.9%を占めた。
 続いて多かったのは「1泊2日」の26.9%。次が「3泊4日」の14.0%だった。
 
 こうしてみると、キャンピングカー泊の回数は意外と少ないように思えるが、前回調査と比較して、「2泊3日」、「3泊4日」、「1週間以上」という答が、0.5~0.9ポイントほど上昇しており、ユーザーのキャンピングカー泊数は、微増ながら確実に増えているとも。
 その背景には、やはり定年退職後の自由な時間を享受できるシニアユーザーが増えていることがあげられるという。

 ちなみに、国土交通省観光庁が平成23年に公表した平成22年度の「国民一人あたりの国内宿泊観光旅行」の平均宿泊数は2.12泊だという。
 それに比べ、キャンピングカー泊の場合は、7割強の人々が「2泊3日」以上の宿泊数をカウントしており、一般の観光旅行に比べ、比較的長期旅行を体験しているといえるだろう。

車中泊の場所として多いのは、道の駅や高速道路のSA・PA

 では、その宿泊場所として、ユーザーはどのような場所に寝泊まりしているのだろうか。
 それを調べたところ、「道の駅」や「高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)」と答えた人が圧倒的に多かったという。

 設問は、ユーザーが宿泊場所としてよく使っているところを「三つまで」答えるという複数回答式であったが、答が集中したのは「道の駅」で、その比率は85.8%だった。
 次に多いのが「高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)」で70.9%だった。3番目が「キャンプ場」の46.1%という順位になった。
 以下、「旅先で探した無料の駐車場」(19.4%)、「湯YOU パークとして利用するホテル・旅館の駐車場」(14.7%)、「観光地などの有料駐車場」(6.0%)、「RVパーク」(3.1%)と続いた。

 また、宿泊場所として、「その他」と答えたユーザーにその具体例を記述式で回答してもらった結果、「スキー場」という答が37回答中の12件(32.4%)を占めてトップに立った。2位には「釣り場」(6件)があがった。
 3番目には「街中の有料駐車場」という答があがり、以下、「河原・河川敷」、「コンビニ駐車場」、「日帰り温泉の駐車場」という順に答が並んだ。
 それ以外の場所としては、「漁港」、「博物館・美術館の庭」、「ウォーキング大会駐車場」、「テーマパークの駐車場」、「無料キャンプ場」などという例が報告された。

これから増えそうな「RVパーク」泊

 上位6番までの順位は前回調査と変わらず、そのパーセンテージもほぼ同様の傾向を示したそうだが、7番目に「RVパーク」が上がってきたのが今回の調査の特徴だという。

 RVパークというのは、日本RV協会(JRVA)が、キャンピングカーオーナーに対して、快適で安心できる宿泊場所を提供するために開発した新しい車中泊システムで、有料ではあるがAC電源、24時間利用可能なトイレなどを完備したものをいう。
 さらに旅行中に溜まったゴミなども処理できるようになっており、施設内もしくは近隣に入浴施設も控えているという特徴が加わる。
 第1号が誕生したのが2012年の7月。全国展開するようになってまだ2年しか経っていないシステムだが、2014年6月時点で25件の施設が稼働しており、その後も急ピッチで計画が進んでいる。

▼ RVパーク第1号となった山口県萩市の「RVパークたまがわ」

 今回の白書の調査時においては、稼働している施設がまだ全国に16ヶ所ほどしかなく、しかも広報も十分に行き渡らない時期であったが、それでも3.1%のユーザーがすでに「車中泊する場所として多く使っている」と答えている。今後の車中泊スポットの報告においては、このRVパークの比率が増えていくと予想されている。

 ちなみに、「RVパークをどの程度利用したいと思っているか」という設問に対しては、「旅行先にあれば積極的に利用したい」というユーザーの率が66.6%。「気が向いたら利用したい」と答えた人の率は22.2%であった。
 この両者を足すと、合わせて88.8%のユーザーが「RVパークを利用したい」と思っていることが判明したという。

 また、その理由を尋ねたところ、「100VのAC電源が使用可能だから」という理由を掲げた答えがいちばん多く、全体の28.0%を占めた。
 2番目は、「入浴施設が近隣にあるから」(15.8%)というもの。3番目は「トイレが24 時間利用可能だから」(12.1%)というものであった。
 以下、「ゆったりした駐車スペースがあり、しかも1週間ぐらいの滞在が可能だから」(9.8%)、「入退場制限が緩やかで予約が必要ないから」(9.2%)、「ゴミ処理が可能だから」(4.8%)、「道の駅構内にある施設の場合は産直物産展があるので買い物が楽」(4.5%)、「幹線道路に近い場所の場合は移動が楽」(1.8%)と続いた。

 ちなみに、RV協会がネットを通じて集計するアンケート調査で「RVパークに泊まりたい理由を尋ねたところ、「道の駅やSA・PAなどとは違い、宿泊することが公認されているので安心感がある」という回答が51.9%の率を示してトップに立っているという。(2013年11月11日付けの「協会ニュース」より)。

キャンピングカーユーザーの趣味を探る

 ユーザーの中には、自分の趣味を満たすためにキャンピングカーを購入した人が多い。
 では、その趣味とは具体的に、どのようなものなのだろうか。
 これは、ネット調査を集計したものだが、趣味のトップに立ったのは「観光地、資料館、美術館めぐり」という回答で、全体の30.1%を獲得したという。2番目の趣味には「温泉めぐり」(28.2%)が続いた。

 このように、キャンピングカーを使った趣味としてあがってきた「観光地、資料館、美術館めぐり」、「温泉めぐり」などには、ひとつの特徴がにじみ出ている。
 というのは、どれも比較的滞在時間の長い目的地が上位に連なっており、短時間でスポット的に目的地を目指す一般乗用車のドライブとは好対照を見せているのだ。
 この差は、やはり就寝機能も含む車内の快適度の違いが反映していると推察される。

 また、キャンピングカーというと、どうしてもアウトドア・レジャーに親しむための自動車というイメージが強いが、ユーザーの多くが一般教養を深める趣味にも手を広げている様子が伝わってきたことは、個人的には面白いと感じた。
 もちろんキャンピングカーをアウトドア・レジャーのツールとして活用する人も多く、3位以下はキャンプ(12.7%)、スキー(7.6%)、釣り(6.3%)という順で続いた。

 では、キャンピングカーは、なぜそのような趣味を実現するのに適した車両なのか。
 白書ではそれも尋ねている。答として出てきたものは、「趣味をかなえる目的地付近で宿泊できる場所を探せるから」という回答で、これが半数を超える56.9%を獲得していた。
 キャンピングカーはフルフラットになる快適なベッドを備えたものが大半を占め、それを活用すれば、前日の夜から目的地近くのキャンプ場、RVパーク、湯YOUパーク、道の駅、SA・PAで仮眠・休憩を取ることができる。同調査からは、そのようなキャンピングカーの就寝機能が「趣味の実現」に適していると評価されていることが確認できた。

 また、趣味を実現できる理由として2番目にあがったのは、「宿泊代がかからないので趣味に投資する金額が増えるから」(18.8%)というものだった。
 3番目には、「室内スペースが乗用車より有効に使えるので、趣味やその準備に生かせるから」(15.9%)という回答が寄せられた。

ユーザーの夢は「日本一周」

 ユーザーのキャンピングカー旅行に抱いている “夢” とは何か。
 それを調べた結果も、同白書には掲載されている。
 設問は、「将来してみたいこと」をユーザーに二つまで答えてもらうというもので、その結果、「日本全国をゆっくりと一周したい」という回答が82.0%を獲得してトップに立った。
 2番目は「気に入った場所を見つけて2~3週間滞在したい」(55.4%)という回答だった。
 また、車の使い勝手がさらに良くなるように「自分で改造して楽しみたい」という人も19.1%ほどの回答を集め、3番目となった。

 なお、この「将来してみたいこと」という設問には記述式回答欄も設けられ、そこに書き込まれた声としては、「日本の世界遺産の見学」、「全国のマラソン大会の出場」、「百名山の登頂」、「日本有数の祭りを見物」、「お遍路」などであったという。
 情緒的な夢を語ったものとしては「ゆっくり旅」、「行き当たりばったり旅」、「時間に縛られない旅」などという言葉があがった。

旅行中の食事は「レストランでの外食」がトップ

 さて、キャンピングカーユーザーは、旅行中どのような食事を採っているのだろうか。
 「旅行中の食事はどうしているのか」という質問をユーザーに二つまで答えてもらったところ、一番多かった回答は「レストラン等で外食」というもので、68.7%だった。
 2番目が「コンビニ等の弁当」(46.3%)だった。3番目は「キャンプ場での自炊」(34.4%)だった。
 このことからも、ユーザーがキャンプ場で調理器具を広げて自炊するよりも、後片付けの簡単な気楽な食事を志向していることが分かる。

 この設問においても「その他」という項目を設け、自由に書き込んでもらう形を取ったという。
 そこには約900の回答例が寄せられたが、「キャンピングカーの中で自炊」というケースが非常に目立ち、その件数はおよそ520件(約58%)にのぼったそうである。
 ただ、自炊の内容は多岐にわたり、炊飯器を使って本格的にご飯を炊くものから、電子レンジで惣菜やレンジ対応型パック米飯を温めるものまで様々な回答が寄せられた。

 また、食材の調達では「地元のスーパー」という答がいちばん多く、それに続いたのは、道の駅などのお土産コーナーでテイクアウトするという回答だった。
 それ以外の報告としては、「居酒屋めぐり」、「車に居たまま出前を取る」などいう答も散見された。

 以上のことから一つのモデルケースをあげると、移動している昼間はレストランやファミレスを見つけて外食ですませ、夜は、昼間スーパーなどで購入した地場の新鮮素材をサカナに、車内で酒を飲みながらくつろぐというスタイルが浮かび上がってくる。
 また、市街地に入った場合は、車を市内の駐車場に停めて車中泊の準備を整えた後、地元の居酒屋や郷土料理屋でくつろぐという様子も伝わってきた。

ペット連れ旅行派は4割
 
 キャンピングカーユーザーの中には、「ペットと一緒に旅をしたいから」という購入動機を掲げている人がけっこう多い。
 では、実際にユーザーのなかでペット連れ旅行を楽しんでいる家族はどのくらいいるのか、またペットをどれくらいの頻度で連れていくのかを白書は明らかにした。

 それによると、ペットを「毎回連れていく」と答えた人が34.0%、「ときどき連れていく」と答えた人が7.3%で、ペット連れでキャンピングカーを利用している人々は全体の41.3%であったという。
 一方、「今はペットを飼っていない」という人は47.9%。「飼っているが連れていかない」と答えた人は9.7%おり、「ペット連れ」と「非ペット連れ」の比率はおよそ4対6となった。

 これは日本人一般のペット飼育率と比べてどうなのか。
 ペットフード工業会が中心となって調査した2013年(平成25年)度の「犬猫飼育率調査」の結果によると、犬を飼育している世帯率は15.8%。猫の世帯率は10.1%で、合わせて25.9%だという。
 こうしてみると、「飼っているが(旅行には)連れていかない」という人も含め、キャンピングカーユーザーのペット飼育率(51.0%)は、日本の一般世帯の飼育率と比べるとかなり高めであることが分かる。

 ちなみに、『オートキャンプ白書2013』によると、一般キャンパーの平均的ペット保有率は23.7%に過ぎないが、年齢別に見ると、50代では40.1%、60代では42.6%と増えており、年齢が高くなればなるほどペット連れ比率も平均値より高くなることが報告されたという。
 このことからも、子育てが終わった夫婦の旅ではテントキャンプであるかキャンピングカーであるかを問わず、ペットの同伴率が高まっていることが確認できた。
 
 
関連記事 「今もっとも売れているキャンピングカー2014」

関連記事 「キャンピングカーに乗る人はどんな人たちか 2014」

関連記事 「キャンピングカーライフのノウハウ」 
 
 

カテゴリー: campingcar   パーマリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">