半沢直樹の終わり方、ありゃないよ !

 
 なんだよ、あの結末。
 ありゃ、ひどいよ。
 
 お化け的視聴率を稼いだTBSドラマの 『半沢直樹』 。
 確かに、久しぶりに始まりから終わりまで、固唾を呑んで見守るような充実したドラマであったことは確かだけど、回を追うごとに演出が甘くなってきて、前半の面白さが薄れていったように思う。

 一番ひどいのは、大和田常務 (香川照之) の扱い。
 あんな素晴らしい役者を、単なる “嫌らしい上司” というだけの演技をさせるなんて、台本か演出かのどっちかが間違っている。

 香川照之は、いまや当代きっての悪役を張れる名役者。
 このドラマでは、彼の “嫌らしさ” とか、 “憎たらしさ” は巧みに表現されていたけれど、 “凄み” とか “怖さ” はまったく出ていなかった。
 もったいないと思う。

 それにしても、久しぶりに古典的な “勧善懲悪劇” の面白さを復活させたこのドラマが、最後にそれをかなぐり捨てて、いまさら 「視聴者の方々よ、現実はこうだ ! 」 と開き直って、どういう意味があるわけ ?

 確かに、現実にはありえない筋書きだし、あまりにも登場人物たちの言動がステレオタイプ (図式的) だし、最初からウソっぽい進行だったのだから、最後までそれを貫き通せばいいじゃん !

 「こんな話、現実にはあり得ない」
 と、ツッコミを入れながら、みんなもそれを楽しんでいたわけだから、これはめでたく予定調和のハッピーエンドでよかったんじゃないの ?
 
 エンターティメントが、最後で 「純文学やりました」 みたいなカッコつけたって、シラケるだけ。

 後味悪いなぁ、もう……。
   
 

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半沢直樹の終わり方、ありゃないよ ! への6件のコメント

  1. スパンキー より:

    同感です。

    最後に、現実のようなものを突きつけられても、ね?

    突然水を浴びせられたような感じ。

    が、これは続編やりそうですね?

    「相棒」と同じようです。

    半沢さんが重役になるのもまだ早すぎる。

    父の恨みを晴らした主人公が今後突き進む道は、

    健全な銀行の在り方をめざす?

    いや、単に頭取になること?

    こうした話は、前者のほうが面白いのでしょうね?

    • 町田 より:

      >スパンキーさん、ようこそ

      >> 「同感」 と言っていただき、心強い限りです。
      半沢直樹の結末は原作どおりなんですね。私は原作を読んでいいなかったので、知りませんでした。

      でも、TVドラマは必ずしも原作を忠実になぞらなくてもいいと思うので、「勧善懲悪」 の原則にのっとったハッピーエンドでも良かっただろうし、悲劇なら悲劇で、もう少し余韻のある結末を持ってきても良かったように思うんですよね。

      大和田常務に、あそこまで恥をかかせて私憤をはらすような常軌を逸した半沢に対し、頭取がかえって警戒心を強めて、出向を命じたという解釈が巷では多いようですが、そういう意見こそが、スパンキーさんのおっしゃる 「現実のようなものを (視聴者) に突きつける」 意見で、夢物語の心地よさを追ったドラマに対し、「現実世界ではああだ、こうだ …」 というのは意味がないように思います。

      まぁ、でも、確かに半沢直樹が重役になるのも早すぎるし、私も、ここはひとつ続編を期待するということにいたします。
        

  2. クボトモ より:

    私も同感です!!!!!!!
    思わずちゃぶ台返ししました。

    • 町田 より:

      クボトモさん、ようこそ

      やっぱりそうですかぁ !!
      そうですよねぇ !?

      視聴者はみな続編に期待しているようだけど、もし堺雅人さんらのスケジュールが合わず、続編が作られなければ、最後の最後で、後味の悪さを残したドラマのまま終わるということになっちゃいますよね。

      続編があったら、胸のスカッとした終わり方を期待です。
       

  3. Dreamin' より:

    最終回は何だかんだで、平成ドラマの最高視聴率だったそうですね。

    原作では半沢の出向理由がきちんとあって、その説明の描写もあるようです。
    ラストのブツ切り演出は、テレビ局の話題づくりを優先した作為を感じました。

    ただ、僕も消化不良を感じながら、「原作はどうなのか?」とか、
    「頭取の真意は?」と、スッカリテレビ局の術中にはまってしまっていた訳ですが…

    僕も、町田さんと同様、後半の失速感が気になりました。
    半沢はありえない設定・台詞・人物によるフィクション世界が舞台にも関わらず、
    所々に妙なリアル感を織り交ぜたバランスが良かったのに、
    ラストの取締役会のシーンでは、完全に現実世界を軽々越えてしまっていました。
    ストーリーだけを切り取ると最終回は割と地味だったので、
    過剰気味な演出をせざるを得なかったようにも思います。

    ただ、それでも次回作があれば、絶対見てしまうんだろうなぁ。

    • 町田 より:

      Dreamin’さん、ようこそ
      『半沢直樹』 が平成ドラマの最高視聴率とはすごいですね。
      確かに、「家政婦のミタ」(40.0%)を抜くのは確実 …などと巷では言われていましたものね。

      あのブツ切りの終わり方は、原作にはしっかりした説明があるわけですね ?
      … ということは、原作を知っている視聴者には違和感がなかったのかな。
      でも、TVしか観ていないファンのためにも、もうちょっと “気の利いた” エンディングを用意してほしかったように思います。

      で、「後半の失速感」 。
      やはりDreamin’ さんも感じられましたか。
      妙に話を伸ばしているような感じでしたね。
      特に、大和田常務 (香川照之) が苦しそうに土下座する演技は、やりすぎ。
      演出が悪いと思いました。

      大和田ぐらいのしたたかな人間だったら、笑顔を浮かべて軽々しく土下座してしまうはず。
      そして、半沢直樹は、大和田のあまりにもあっけらかんとした態度に返り討ちされて、復讐の達成感を得られることなく、逆に虚無感すら抱く。

      「俺のやってきたことは、何だったのだ …」
      一人屋上に上がって、缶コーヒーのBOSSを飲む。

      すると、警備員に扮したリッキー・リー・ジョーンズがやってきて、
      「この国のサラリーマンは、ライバルを倒しても、憂鬱な顔で缶コーヒーを飲む」
      とつぶやく。

      そんな終わり方が洒落ていると思うんですけどね。
       

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