2013オートキャンプ白書

 
 2013年7月10日、一般社団法人日本オートキャンプ協会 (吉田章会長) が現在のオートキャンプのユーザー動向やキャンプ場の経営状態などをまとめた 『オートキャンプ白書2013』 (28版) を発表した。
 それによると、2012年度はキャンパーの活動も盛んになり、キャンプ場の収益およびキャンプ用品メーカーの収益ともに好調であったことが判明したという。

キャンパーの活動が活発化し、キャンプ人口も増える
 
 2012年のキャンパーのキャンプ回数は平均3.8回。泊数は5.5泊で、前年 (2011年) と比べると、回数、拍数ともに0.3回増えた。
 その背景には、2011年の東日本大震災後の自粛ムードが終息し、キャンパーが野外でのびのびと活動することに精神的なためらいを持たなくなってきたことが挙げられる。

 また、キャンプは天候に左右されやすいレジャーだが、2012年はゴールデンウィーク、夏休みともに好天に恵まれ、その前年のように長雨やゲリラ豪雨の影響が少なかったことも理由になっていると同協会は分析する。

 それに加え、メディアの後押しがあったことも指摘された。
 ここ数年 “山ガール” のようなファッションと絡めたアウトドアブームが盛んになり、若い女性を対象に、アウトドアの魅力を訴求する出版系メディアが台頭。それに呼応して、アパレル業界や用品業界が相次いで若い女性向けのアウトドア向け衣料やグッズを開発。それをテレビがフォローするという流れが生まれた。これもキャンプ人口を伸ばすきっかけになったという。

▼ ガールズキャンプ (塩原グリーンビレッジにて)

 このような若いキャンパーの増加には、野外フェスティバルの影響も見逃せないという指摘もなされた。
 近年、「FUJI ROCK」 のような、若者向けの大規模な野外フェスティバルが盛んに開催されるようになったが、そのようなフェスティバルには近くに適当な宿泊施設がないため、来場者がテントを張って宿泊するようになり、それがキャンプに対する関心を高めることにつながったという。

キャンプ用品業界は例年にない高収益を記録
 
 こうした新しいキャンパーの登場は、用品マーケットにも変化を促し、キャンプグッズ類も機能一点張りのものから、よりお洒落でカラフルなものに変わり、それに触発されて、若者の参入がさらに増えるという好回転が生まれた。
 
 このような市場の活性化は、当然キャンプ用品メーカーの収益を伸ばすことにもなり、2012年の売上高は471億円という近年にない数値を記録したという。これは、防災関連用品としてキャンプ用品が買われたことによって高収益を上げた2011年の465億円を上回るものとなった。

 その中でも注目に値するのは、テントなどにおいても高額商品が伸びてきたこと。もちろんこれまでのデフレ傾向を反映して、相変わらず価格の安いものも売れているのだが、高額商品が伸びてきたことによって、二極化が顕著になってきたとも。

 その理由として、現在のキャンプ人口の主軸を成す世代が、ちょうどかつてアウトドアブームといわれた90年代にキャンプを楽しんだ親世代に小さいときキャンプに連れていってもらった子供たちで構成されるようになったからではないかと、同協会は推測する。
 つまり、彼らは、キャンプグッズ類を買う場合、かつて親たちが使っていたものが高額であっても商品としての信頼性・耐久性を持っていることを学んでいたからだという。
 
 このような若いキャンパーたちの間に浸透してきている新しいキャンプスタイルに 「ロースタイル」 と呼ばれるものがある。
 これは文字通り、従来のものよりも低く設定された椅子・テーブルを使うことを指すが、それだけでなく、持ち運びの楽なカラフルな布などをそのまま地面に敷いてくつろぐスタイルも意味する。

 こうしたスタイルが定着してきたのは、フェスキャン (フェスティバル会場におけるキャンプ) の影響が大きいとも。
 また、座る位置を低くすることによって、小さい子どもが高い椅子から転げ落ちることを防止する意味もあり、さらには焚き火などを楽しむときに、より火の近くに寄って炎を管理しやすくする意図もあるという。

▼ 来賓に挨拶する吉田章会長

 
 利用者の増大によって、各キャンプ場の収益も増加。
 2012年では、収支において 「黒字」 もしくは 「収支トントン」 と答えたキャンプ場の比率が前年を上回り、全体の65.6%になった。
 2013年においても、各キャンプ場の利用者が増大する傾向は続き、白書の発表会に参加したキャンプ場経営者からは、「今年は例年になく、予約が早く埋まる傾向が出ている」 との指摘もあった。
 
 オートキャンプ白書に対する詳しい問い合わせは、日本オートキャンプ協会へ。
 〒160-0008 東京都新宿区三栄町12 清重ビル
  TEL:03-3357-2851
  http://www.autocamp.or.jp/
 
 
参考記事 「キャンピングカーの売上好調 (2013年RV協会リリース)」
 
参考記事 「2014オートキャンプ白書」
  
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