最も売れているキャンピングカーの価格帯

 
 知人との日常会話の中で 「キャンピングカー」 が話題になったとき、よく尋ねられる質問のひとつに、
 「キャンピングカーって、1千万円ぐらいするんだろう?」
 というものがある。
 つまり、最低限そのくらい出さないと手に入らない乗り物なんだろう … という意味である。
 
 確かに、ブランド力のある輸入車や、国産車でも特別な造り込みと高機能な装備を組み込んだ車両は、1千万超えの価格帯になることもある。
 しかし、実際にいちばん売れているキャンピングカーの価格帯は、500万円台である。
 
 キャンピングカーに関する情報は、最近はマスコミでもかなり取り上げられるようになり、車両自体も街でよく見かけるようになったので、キャンピングカーに対する基礎知識を身につけた人も増えていると思うのだが、それでも 「価格」 に関しては、案外知らない人がまだいる。だから、ときどき 「1千万?」 という質問も出てくるわけだ。
 
 一般社団法人 日本RV協会が発行した 『キャンピングカー白書2012』 によると、キャンピングカーを購入した人の価格帯が100万円単位でデータアップされている。

 2014年情報はこちら (↓)
 今もっとも売れているキャンピングカーの種類 (キャンピングカー白書2014より)

 ちなみに、2012年版データを拾うと下記のようになる。

 ① 100万円台以下 ( 2.8%)
 ② 200万円台    ( 8.1%)
 ③ 300万円台    (11.8%)
 ④ 400万円台    (18.4%)
 ⑤ 500万円台    (19.5%)
 ⑥ 600万円台    (14.1%)
 ⑦ 700万円台    ( 9.9%)
 ⑧ 800万円台    ( 6.7%)
 ⑨ 1000万円台    ( 2.8%)
 ⑩ 1000万円台以上 ( 3.5%)
 ※ それぞれオプションおよび登録諸費用を含む
 
 こうしてみると、キャンピングカーの購入金額は、500万円台をトップに、その周辺の価格帯に集中しており、400万円台~600万円台の価格帯に属する車両を買った人だけで52.0%、つまり半数以上を占めていることが分かる。
 さらに、300万円台の車両も入れると、その購入率は63.8%にまで上がる。
 
 実際、市場に出回っているキャンピングカーの価格帯も300万円台から600万円台に設定されているものが大半を占め、よほど特別なものを求めないかぎり、ほとんどの人のニーズを満たす車両が、この価格帯から選べるようになっている。
 キャブコンでいえば、ボンゴ/バネットあたりをベースにしたライトキャブコンおよびカムロードベースの標準サイズのキャブコン。
 バンコンでいえば、ハイエース、キャラバンをベースにした標準仕様のバンコンの大半が、この300万円台の半ばから400万円~500万円という価格帯に集中する。サイズ的にも、幅 2m・長さ 5mぐらいを基準にしたものが多く、日本の車庫事情にも適したものが大半を占める。
 
▼ 500~600万円台クラスの代表的キャブコンの一つ東和モータースの 「ヴォーン」

 
▼ 400~500万円台の人気バンコン、MYSミスティックの 「ウィンピュア・シェルラ」

 
 ちなみに、600万円台を超えて 1千万円台になっていくと、国産車の場合、豪華バスコンかセミフルコンといわれるマイクロバスをボディカットした高機能キャンピングカーの比率が高まっていく。サイズも輸入車並みに大きくなり、装備類も充実してくるので、居住性は相当豊かなものになる。
 
▼ 「セミフルコン」というジャンルを確立した人気車のルーツ (フィールドライフ)。写真の5.9は約960万円

 
▼ 「バスコン」 の代名詞ともいえるRVランドの看板車種 ランドホーム。価格は約990万円

 
 それ以外でいえば、もちろん欧米の輸入車。
 この中には、2千万円を超えるプライスを掲げるものもあるが、1千万円台の車両でも、もう装備や居住性が別世界。
特に、アメ車あたりになると、全長10mに迫るものも現れるようになり、その中でもスライドアウト機構などを備えたものは、室内幅も 3mぐらい確保するので、クルマというより 「住居」 のイメージに近くなる。
 もちろん、シンク、コンロ、冷蔵庫なども家庭で使うものと同等の機能を備えるようになるので、よく比喩として使われる 「豪華マンション」 などという表現も大げさではなくなる。
 
▼ 北米系モーターホームを代表するニートRVのアスペクト30C。プライスは1400万円台

 
 一方、300万円台の車両となると、その中心となるのは、比較的シンプルな装備を持つ国産バンコンとなる。ベース車も日産NV200、ライト/タウンエースなどが主流を占める。ハイエースの場合は、いちばんサイズの小さいナローボディが使われることが多い。
 これらのキャンピングカーは、乗用車的な機能を残したものが多く、キャラクター的にもミニバンとキャンピングカーの中間的な色彩が濃くなる。サイズ的にも小さいので、機動力を必要とする人たち向きといえるだろう。キャンプ、旅行以外に、通勤、買い物などの日常の足として使いやすいのが、このクラスだ。
 
▼ 300万円台のコンパクトキャンパー。キャンピングカー広島の 「ピコ」

 
▼ ハイエースベースの300万円台では、タコスの 「2B」 も使いやすいと評判

 
 その下の価格帯となれば、軽キャンピングカー、もしくはキャンピングトレーラーとなる。
 軽キャンピングカーは、ベース車のグレードにもよるが、安いものでは100万円台のものあり、だいたい200万円台が中心となる。ベース車持ち込みで架装だけ依頼するものになれば、70万円~80万円ほどの架装費ですむものもある。
 
▼ 軽キャンピングカーの代表選手。バンショップミカミの 「テントむしT-po」 。198万円~

 
 キャンピングトレーラーにおいては、牽引免許対応となる大型高級トレーラーでは、400万円台から500万円台に及ぶものもある。

▼ ジェイコ・スカイラーク21FKB。トレーラーとしては高額・高級トレーラーで400万円台

 
 しかし、いわゆる 「750㎏以下」 といわれるライトトレーラーの場合は、ほぼ200万円台に収まっているものが多い。このクラスは普通免許でけん引できるので、初心者が扱うにはとてもいい。
 
▼ トレーラー専門店トーザイアテオが扱うライトトレーラーのカラード。価格は210万円

 
 こうしてみると、よく売れているキャンピングカーというのは、ミニバンやワンボックスワゴンと比べても、そんなに高いものではないことが分かる。
 近年、300万円台~400万円台クラスの国産バンコンの種類が増えており、レイアウトバリエーションも豊かになっている。乗車感覚で運転できて、しかも快適なフルフラットベッドを持つ車両というのは、「車中泊車」 としては最適。乗用車の買い替えを検討している人なら、一度はキャンピングカーに目を向けてみるのもいい。
 
関連記事 「東和モータース販売 ヴォーン」

関連記事 「ウィンピュア・シェルラ (東京キャンピングカー2012速報) 」

関連記事 「RVランド 『ランドホーム』 」

関連記事 「ルーツ6.6の先進性」

関連記事 「ウィネベーゴ・アスペクト30C」

関連記事 「キャンピングカー広島 『ピコ (pico) 』 」

関連記事 「タコス 『2B』 」

関連記事 「テントむしT-po (ティーポ) 」

関連記事 「ジェイコ・スカイラーク21FKB」
 
 

カテゴリー: campingcar, news   パーマリンク

最も売れているキャンピングカーの価格帯 への4件のコメント

  1. KEN TAKAKUWA より:

    はじめまして。キャンピングカーってもっとするものだと思っていました。
    そんなに た か く わ しないのですね (-_-;) 失礼

    • 町田 より:

      >KEN TAKAKUWA さん、ようこそ
      こちらこそ、はじめまして。
      実は、「キャンピングカーを語る」 というテーマで、最近二度ほどラジオに出演したことがあるのですが、そのとき、それぞれのDJ の人が、「キャンピングカーって、1千万ぐらいするのかと思っていたんですけど、安いものもあるんですってね」 と、口を揃えたように同じことを言っていたのが印象的でした。

      そこで、こんなレポートを書いてみた次第です。
      そうなんです! キャンピングカーはそんなに高いものでもないんですよね。
      これからも、よろしく。
       

  2. 磯部 より:

    そうです。価格に触れることって大事です。
    イメージと価格。夢を惹き寄せるときに、現実的なハードルをクリアできるかどうか。
    こうした話題ももっと欲しいところです。と気がつきました。

    • 町田 より:

      磯部さん、ようこそ
      おっしゃるとおりですね。
      プライスというのは、キャンピングカーという “夢” を買う場合の大きな手がかりとなりますものね。
      ただ、車種によっては、非常に複雑な料金体系になっているものもあるので、それを整理して分かりやすく伝えるのが、キャンピングカージャーナリズムの使命でしょうね。
       

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">