イ・ビョンホンに似ている?

 韓流ドラマや韓流スターには理解のある方だ、と自分で思う。
 なにしろ、(ずっと昔になるけれど) NHKで 『冬のソナタ』 が始まった頃、たまたまカミさんと見ていて、
 「うん、これはいい!」
 と、即座に頷きあったくらいなのだから。


 
 もちろん、まだ 「韓流」 という言葉は流行っていなかった。
 だけど、『冬ソナ』 には日本のドラマにない面白さがあって、放映日は欠かさず見るようになった。
 
 「韓流」 が巷の話題になるのは、それから、しばらく経ってからだ。
 『冬ソナ』 の主役を演じたペ・ヨンジュンの人気が高騰し、喫茶店でも居酒屋でも、オバサンが数人集まる席からは、必ずその話題が聞こえてくるようになった。
 一方、オバサンたちから、かまってもらえなくなった日本の男たちは、男だけの席で、そういう現象を揶揄するか罵倒するかして、かろうじてウサを晴らした。
 
 そんな時代、富士の裾野にあるキャンプ場でトレーラーフェアがあって、その取材が終わり、帰り支度を始めた私に声をかけたスタッフ (もう業界を辞めちゃった人) がいた。
 
 「町田さん、ずいぶんいそいそと帰ろうとしてますね。さては秘密の場所に寄るつもりですね (笑) 」
 
 「いえいえ、今日の夜は 『冬のソナタ』 があるんでね」
 
 そのときのスタッフの、あんぐり口を開けた顔が忘れられない。
 「え? 理解できない、こいつ」
 という表情なのだ。
 
 ずっと昔も、どこかで、こんな表情に出合っている … と思った。
 それは、自分が中学生のとき、
 「ビートルズが好きだ」
 といったときに出食わした、同級生の男の表情だった。
 
 「お前、あんな頭の悪い女の子たちからキャーキャー騒がれるバンドが、ほんとに好きなの?」
 という驚きを秘めた表情だったのだ。
 
 今も昔も、「女に異常な人気がある」 というだけで、その対象を意味もなく嫌う男たちがいる。
 『冬ソナ』 に過剰に反応したそのスタッフも、そういうたぐいの人だったのかもしれない。
 
 カミさんは、その後もどんどん 「韓流」 にのめり込み、今は 『イ・サン』 とか 『トンイ』 とかいう歴史モノをDVDに撮ったりして,繰り返し観ているけれど、私は、さすがにそこまでは着いていけない。
 
 「韓流もいいけれど、オレだって、ほかに観たいテレビがあるのに … 」
 という思いがあるから、ちょっと意地悪をいってみたくなる。
 
 たとえば、カミさんが一時大好きだった韓流スターのイ・ビョンホンを “いじった” ネタ。
 「オレ、最近あっちこっちで 『イ・ビョンホンに似ている』 と言われるようになったんだけど、どう思う?」
 というもの。

 ▼ (左)イ・ビョンホン/(右)オレ … あ、逆か
  

 その一言を聞いただけで、カミさんが震えだすのが分かる。
 “おぞましい” という思いから生まれる震えのようだ。
 「私が似ている」 という一言だけで、大事なビョン様が汚されたと思うらしいのだ。
 
 あまり、震えが激しいようだと、ちょっと衝撃吸収処置をとる。
 
 「でも、イ・ビョンホンに似ているといわれても、オレはあんまりうれしくないの。人のフンドシで相撲をとるほど、オレは図々しくないつもりだから … 」
 
 ま、これは震えを止めるつもりの発言なんだけど、たいていの場合、なぜか火に油を注ぐことになる。
 
 目を充血させたカミさんは、そこで、
 「あんた、何様のつもりなのよ!」
 という。
 
 仕方なく、答える。
 「オレは、イ・ビョンホンほど有名なスターじゃないし、実力の違いははっきりと認めてますよ」
 
 このへんで、拳 (こぶし) が飛んでくるか、足蹴りが回ってくる。
 「そもそもお前は、芸人なのか!」
 という意味らしい。
 
 最近は、こういう流れが読めるようになったから、
 「オレは、イ・ビョンホン … 」
 と言い出すと同時に、椅子から立ち上がって、数歩後ろに飛び跳ねるようにしている。
 
 で、それほど 「韓流」 に敬意を表している自分ではあるが、チャン・グンソクというスターだけは好きになれない。
 あの 「あなたも、私の魅力にハマってみる?」 と誘うような目付きが、男から見ると、危険すぎるのだ。

 もし、うちの娘が、ある日、こういう目付きの男を、
 「お父さん、ボーイフレンドできた!」
 なんて連れてきたら、
 「ダメだ、こいつは。絶対うちの財産を目当てに近づいてきた男だ」
 と、注意するだろう。

 もっとも、うちには “財産” がないから安心だし、その前に、娘もいないので、よけい安心だ。

 で、もし、うちのカミさんが、
 「あなた、新しいボーイフレンドできたから、別れて」
 とかいって、チャン・グンソクを連れてきたらどうしよう?

 「あ、よかった。じゃ、よろしくお願いします」
 とか、いうのだろうか?

 う~ん …

 しかし、口が裂けても、そんな冗談はいえないな。

 では、うちの息子が、
 「オヤジ、ガールフレンドを紹介したい」
 とかいって、はるな愛なんか連れてきたら、どうしよう。
 
 これは素直に許すかな。
 私も、好みだから。
 
 
 参考記事 「なるな愛ちゃん可愛い!」
 

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イ・ビョンホンに似ている? への4件のコメント

  1. cbr929 より:

    町田様のチャン グンスク感、激しく同意いたします。

    ヨン様だのビョンホン様に女”ども”が夢中になるのは許せます。ヨン様ビョンホン様は失礼ながらまだこちら側にいるような気分、安心感があります。でもグンスク君に至ってはもう対岸、向こう岸にいます。彼に夢中になる女”ども”が危なくても助けようがないのです。

    ところで最近CMで良く見かけるAKB48の板野友美さんもグンスク系だとは思いませんか。彼女の笑顔がアップで出ると61年間堅く守ってきた我が貞操観念が消し飛ぶようなばつの悪さが沸き起こってくるのです。

    蛇足ながらはるな愛
    知り合いの二つ上の女史が絶賛していました。理由はすっぱりさっぱりのいさぎよさだそうです。

    • 町田 より:

      >cbr929 さん、ようこそ
      なるほど。チャン・グンソク君に対して、同じように感じる日本人男性がほかにもいたというのは、心強いですね。
      ああいう 「危険な魅力」 を秘めた目付きの子は、あまり日本人にはいないかもしれませんからね。

      で、AKB48の板野友美さん。
      うん、おっしゃるニュアンスが分かります。
      AKBの中でも、彼女はちょっと異色。ガゼルの群れのなかに、ひょっこりライオンの子が混じっているという感じでしょうか。

      それに対して、はるな愛ちゃんは、日本の “女の子” (?) 。
      ハスッパを気取ることがあっても、やっぱり “日本的情緒” がありますよね。
      おっしゃるように、和食みたいな “さっぱり感” があるのかな。
      彼女 (?) は、いいよねぇ!
       

  2. outdoor_dad より:

    私もNHK-BSで放送された『冬ソナ』から韓国ドラマにはまり、日中仕事も上の空で韓流α 等見まくってました(既に「乍ら仕事」でなく見る方優先状態)。
    『冬ソナ』が自分にピッタリとハマったのは、その頃トレンディドラマブームの影響か、2人称ドラマ(主人公と相手が主体で、その家族や周りの人々は関係なくなってしまったドラマという意味です)が殆どになってしまったからではないかと分析しています。
    私は『赤い〜』シリーズで育った世代ですので、やはり「腹違い」や「血の繋がり」等の背景の無いドラマは味気ないものでしたので、そこに古き日本ドラマの王道の様なストーリーに魅了されたのは?と思っています。
    そういう意味では、グンちゃんはちょっと異質かも知れませんね。
    しかし、新しいものを理解する努力をしないと老化すると何かのTV番組で見たので、ボケ防止の為とAKBのメンバーの顔と名前を覚える努力をしたら、おニャン子には全く興味のなかった私がすっかりハマってしまい、今では姉妹グループや研究生も含めて8割以上の顔と名前が一致するに至りました。
    しかも、結構彼女達も若いのに苦労しているなと感心までしている次第です(私がその歳の頃は苦労なんか大嫌いで遊んでいたなぁと反省)。
    最初は全て同じに見えていたものが、それぞれ違った性格で個性もあることを発見した現在は、今まで経験の無い新しいものをちょっと異質だからと理解する努力もしないと、新しいものを取り入れないで時代に取り残され衰退して行く大企業に通ずるものがある様に思うに至っています。
    今では、息子がAKBのメンバーの様な娘を連れて来る日を待ち望んでいる今日この頃です。
    (その時は是非同居したい私です!)

    • 町田 より:

      >outdoor dad さん、ようこそ
      やっぱり、そうだったんですかぁ。『冬のソナタ』 にハマったお父さんって、意外と多いんですよね。やっぱり、あれは日本の市場を開拓するために、かなり出来栄えのいいドラマを持ち込んできたのかもしれませんね。
      だって、ときどき切ない気分になりましたから。

      ご指摘のとおり、あの頃の韓流ドラマは、けっこう古い日本のドラマを研究していたようですね。だから、ある年齢に達した日本人たちからみると、案外 「どこかで見たようななつかしい感触」 があったのかもしれません。

      でも、AKB48のメンバーと顔を覚える努力をされていらっしゃるなんて、outdoor dad さんは、けっこう頑張っていらっしゃいますね。
      私などは、もうおニャン子の時代から、誰が誰なのかさっぱりわからず、モー娘もほとんど知らず、今に至っています。

      しかし、AKB48は、おっしゃるように 「根性の座った女の子たちだ」 という気はします。好き嫌いは別としても、あの迫力には “気合” を感じます。
      単なる 「アイドルグループ」 という表現を超えて、なんだか “鉄の規律” の中で個人の鍛錬を繰り返してきた 「古代スパルタの兵士たち」 っていうイメージすらあります。

      あのくらい鍛えられていないと、チャン・グンソク君のような日本人離れした “流し目” の威力に拮抗できないのかもしれませんね。
       

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