芸能人はキャンピングカーをどう使っているのか

 
 タレントの劇団ひとりさんが、キャンピングカーを購入したという記事を以前に書いたけれど、売れっ子芸能人でこういうカミングアウトをする人は珍しい。
 顔がよく知られている芸能人は、自分のプライバシーを守りたいために、キャンピングカーを買ってもあまり公表することなく、使うときも目立たないようにしている。
 
 しかし、劇団ひとりさんは、無邪気というか、購入したことがあまりにもうれしかったのか、『週刊文春』 (2012/2/2号) に毎週執筆されている連載エッセイ 「そのノブは心の扉」 (266回) で、またもやキャンピングカーネタを披露している。
 
 ひとりさんは、購入したキャンピングカーをどのように使っているのか。
 芸能人でなくても、キャンピングカーに興味のある人には参考になりそうな話が載っていたので、ここに紹介してみたい。
 
 エッセイの書き出しは、次のように始まる。
 
 「キャンピングカーが我が家にやってきて一ヶ月が経とうとしている。さすがに納車された頃の浮かれ気分もずいぶん落ち着いてきたが、それでもキャンピングカーの中で過ごす時間は格別であり、今もこの原稿を車内のテーブルで書いている」
 
 もちろん、書斎代わりに使うだけでなく、時間があれば駐車場に止めているキャンピングカーの中に入り、そこで晩酌したり、映画を見たり、読書をしているという。
 
 ただ、家族でキャンプに出かけたことはないらしい。
 ひとりさんの仕事が忙しいということもあるのだろうが、奥さんが車内に設置されている小さなポータブルトイレを見て、
 「こんな風呂桶みたいなところで …… 」
 と、絶句した様子を目にしてしまったため、家族そろってのキャンプ旅行はまだ果たしていないと書く。
 
 それでも、キャンピングカーは十分に役に立っているらしいのだ。
 
 「郊外で行う早朝ロケの際は、朝の渋滞を避けて夜中のうちに現場に到着し、そこで一泊してからロケに出向くという使い方もした。朝、ギリギリまで寝て、パジャマのままお湯を沸かしてコーヒーを飲む。それはそれは至福の朝である」
 
 さらに、こう続ける。
 
 「僕らの仕事は不規則で、特にドラマや映画の撮影などが入るとロケ先でも4、5時間もの待ち時間ができたりする。いったん家に帰るほどの時間ではないが、喫茶店で潰すには長過ぎる。
 そんな時に重宝するのがキャンピングカーだ。
 実際、既に何度かそういう場面で使用しており、そのたびに買ってよかったと実感している」
  
 そして、決めの言葉を一発!
  
 「キャンピングカーといえども、やはり家であり、今まで 『待ち時間』 であったものが、感覚としては 『帰宅』 になったのである」
  
 この 「遠くに行っても家の中」 という感覚は、実際にキャンピングカーを使っている人ならよく分かるだろう。
 朝、家で寝ている時と同じように目を覚ましたつもりでも、窓を開けると、真っ青な海が広がっていたり、緑の森が目の前にあったり、荘厳な山が遠望できたりするというのは、ちょっとした異次元体験である。
 でも、そこには、「家」 としての安心感も確保されているのだ。
 

 
 こういう利便性を手に入れるために劇団ひとりさんはキャンピングカーを購入したわけだが、ただ、良いことばかりでもなかった。
 たとえば、トイレに溜まった汚物の処理が面倒であったり、車高が 3mもあるため、止められる駐車場が限られてしまう。
  
 そして、最大の難点は、「恥ずかしいこと」 だという。
 劇団ひとりさんがキャンピングカーに乗って現場に行くと、たいていのスタッフが、まず一斉に驚き、それから笑うのだとか。
  
 そのたびに、ひとりさんは、 “体に合っていない大きなランドセルを背負っている小学一年生か、普段は真面目なくせに突然サングラスを掛けてイキがっている人間“ のように、自分のことを思ってしまうらしい。
  
 これが、「渡哲也クラスの芸人」 だったら、まったく問題ないだろう、と彼は考える。
 渡哲也だったら、スターらしい芸歴や貫禄を備えているため、撮影現場のキャンピングカーから出入りしていたって、全く不自然ではない。
  
 しかし、今のひとりさんは、自分のことをまだ、そんな大物に思えないらしく、キャンピングカーを持つなんて、分不相応かもしれないという意識から完全には抜けられない。
 そのため、わざと、現場から少し離れたコインパーキングに止め、「今日は徒歩で … 」 なんて嘘をついたこともあったとか。
  
 エッセイの結びの句は、
 「はやく渡哲也になりたい」
 であった。
 
 
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