地球は小さくなった

 
 もうじき終わっちゃうなぁ … 今年。
 毎年、年の瀬が押し迫ると、「時間の短さ」 をいつも感じる。
 あっという間に過ぎてしまったこの 1年。 

 そう感じるのは、自分が年をとってしまったということもあるかしれないけれど、「現代の時間」 というものが、どんどん短くなっているからだろうと思う。 

 情報通信機器と交通手段の進歩によって、ものごとは効率よく進む。
 それだけ、せわしない。
 
 常に、何かに追われているような気分になる。
 誰もが、周りの人と一緒に走りださなければならないような強迫観念を背負わされる。
 取り残されると、孤独感と敗北感にさいなまされる。

 「癒し」 がキーワードになり、温泉がブームになり、家族の絆が見直されるという動きが顕著になってきたのも、現代文明がもたらした “せわしなさ” が背景にあるからだろう。

 とにかく、流れる時間が早くなり、昔なら10年に 1回しか起こらなかったようなさまざまな事件が、今年は 1年の間に集中した。
 いろんな事が起こって、その整理もつかないうちに、次の事件が起こる。
 今年は、そんなような 1年だった。

 グローバル経済下に置かれた地球では、良いことも悪いことも、とにかくあっという間に世界に伝搬する。

 生き残りをかける企業は、最新情報を瞬時に分析し、他社を出しぬいて戦略を構築する必要を迫られる。
 めまぐるしいほど膨大な情報と資金が、全地球を恐ろしい速さでかけめぐる。

 それだけ、地球は、昔に比べてずいぶん小さくなったのかもしれない。
 情報通信機器と交通手段の発達が、地球を小さくしたのだ。
  
 世界に四大文明が栄えたといわれる古代において、10くらいの大きさを持っていた地球は、大航海時代が始まってからは、7ぐらいの大きさに縮小し、今は半分以下になってしまったような気がする。 
 
 グローバル化 (地球化) とは、ひとつのシステムが地球規模に広がることではなくて、地球そのものを小さくすることだったんだと、今ようやく気づく。
 
 

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