キャンピングカー広島 「ピコ (pico) 」

 
 日本経済は青息吐息だとか言われながらも、文化領域では、いつの間にか日本文化が世界制覇を遂げつつある。
 もちろん、今はまだフードやアニメなどの映像領域においての話だ。
 
 しかし、ひょっとしたら日本のキャンピングカービルダーが造るバンコンも、現在、かなり質の高い “文化情報” を発信できるレベルに来ているのではなかろうか?
 
 キャンピングカーショーなどに足を運んでいると、各社がそれぞれ熾烈な技術の競い合いを行なっているので、かえってあまり気づかないけれど、一歩身を引いて眺めてみると、なんだか最近のバンコンはすごい!
 海外の人から見ても、 「こんな造りのキャンピングカーってあり?」 というほどの緻密化を遂げているのだ。
 
 もちろん今の国産バンコンは、欧米の本格的モーターホームに比べると、 “実用の範囲外” ではあるが、細かいところのアイデアでは、日本人独特の細やかな発想と造り込みで、世界的にも独自の境地を進み始めている。
 
 バンコンっていうのは、バンコーバージョン (Van Conversion) のことだから、当然欧米語ではあるけれど、そのうち 「sushi」 とか、 「karaoke」 みたいに、 「vancon」 などという日本語化された新造語が海外で流通する日が来るかもしれない。
 
 そんな前フリで、ちょっと紹介してみたいのは、キャンピングカー広島さんが新しく開発した 『ピコ (pico) 』 。
 トヨタのライト/タウンエースをベースにした新機軸のポップアップ・バンコンである。
 
 
 
 なにしろ、ベッド展開に新境地を見せている。
 こういう芸の細かさは、日本人独特のものであるように思う。
 
 その名は、 「ワンタッチスイングシート&ベッド」 。
 
 これまで “ワンタッチ” という言葉を使ったベッド展開システムは数限りなく考案されてきたが、今までの操作システムを 「ワンタッチ」 と称するならば、これは 「1/2タッチ」 ぐらいの感覚かもしれない。
 
 で、この横座りシートの背もたれマットを、まず手前に引く。
 
 
 
 マットがそのまま軽く移動してくるので、それを通路の上にはめ込む。
 

 
 これで完了。
 
 先ほど、 “新しい機構” と書いたが、実はこの機構が開発されたのは今から12年ほど前。
 キャンピングカー広島の代表的キャブコン 「トラベラー・アスク」 に採用されていたもので、そのベッド長を少し切り詰めて再採用したもの。
 
 だから年季が入っている。
 完成度が高い。
 もちろん特許も取っている画期的なシステムである。
 
 この 「ワンタッチスイングシート&ベッド」 が優れているのは、シートとして使っているときの快適性がしっかり追求されているところにある。
 
 座面の奥の方が、5㎝ほど低くなっているのだ。
 つまり、腰のすわりが確保されているというわけ。
 

 
 さらに、背もたれに傾斜が付けられている。
 実にくつろげるシート構造なのである。
 
 ところが、そのようなシートとしての快適さを追求しながらも、ベッドメイクすると、これが見事に凹凸のまったくないフラットベッドになる。
 まるで手品みたいだ。
 
 
 
 就寝定員は、この “ワンタッチベッド” と、ルーフをポップアップしたときに生まれるルーフベッドと合わせて4人。
 4人家族が使えるキャパシティを確保しているが、基本は 「ふたり旅」 。
 
 旅行中の荷物の収納スペースを考えたり、車内での人の動きを確保したりするとなると、やはりこのサイズでは 2人が望ましい。
 
 全長4045㎜、全幅1665㎜。
 軽自動車では小さすぎる、けれどもワンボックスでは大きすぎると悩んでいる人にはぴったりのサイズ。
 
 小回りはきくし、狭い駐車場も苦にしない。
 機動力は抜群だ。
 
 お値段は、4WDで、約355万円。
 2WD のマニュアルだと、322万円から。
 
▼ 3方向にメッシュの窓があり、通風性は抜群。

  
▼ 冷蔵庫容量は14リットル。350ミリリットル缶なら21本。500ミリリットル
缶なら14本入る。スライドレール式のテーブルもワンタッチ装着。フライング
テーブルもあって、なかなか便利。

 
 
▼ 給排水タンクはそれぞれ10リットル。フォーセットのノズルが伸びる
ので外部シャワーとしても使える。リヤヒーターユニットの上にはティッシ
ュペーパーケースも備わっている。

  
 
  
 キャンピングカー広島HP http://cc-hiro.co.jp/
 

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キャンピングカー広島 「ピコ (pico) 」 への3件のコメント

  1. matsumoto より:

    経験者は語る。この横レイアウトのワンタッチベッドメイキング可能なシート、むちゃくちゃ使いがっていいんです。トラベラーアスクに乗っていた頃、重宝しました。特に昼間に睡魔に襲われたとき、リアダイニングにいってほんの数秒で真っ平らのベッドに眠れる幸せ。これは味わったことがある人にしかわからないと思いますけど。笑

    それと、本分にも書いてありましたがシートにしたときに腰の部分がほんのわずか沈む形状になっているところがまた心憎い。完璧な仕事です。

    なにせ体重120キロの私が何十回となく寝ていますし、強度もお墨付きです。 笑

    • 町田 より:

      >matsumoto さん、ようこそ。
      貴重な証言、ありがとうございます。
      やはり、実際に経験されている方の感想は重みがありますね。
      このシートは、本当にうまく出来ていると思いました。
       
      自分のキャブコンのダイネットシートも、ベッド展開は比較的楽な方だと思っていましたが、やはり、こういう “さらに楽ちんシート” と比較してしまうと、どこか面倒ですね。
       
      >「強度もお墨付き」 … ですか!
      これも説得力ある説明でした(笑)。
      いや、失礼しました。
       

  2. 富永徳之 より:

    軽キャンに乗ってます。
    収納が軽キャンより出来ると思い、また街乗りも、高さも低く駐車にもいいと思ってますが、ひとつピコに疑問なのは 電子レンジの設置場所が見当たらない。
    11月の福岡キャンピングカーシヨウで、じっくり見て検討したいと思ってます。
    後部用のテレビ・FFヒーター・レンジは必須と思ってます。

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