カトーモーターのパーツ開発思想

 
カトーモーター
オリジナルパーツの最新作を紹介

  
 新潟県・燕市にキャンピングカー工場を構える 「カトーモーター」 は、エレガントなデザインの木工家具を載せたハイセンスなキャンピングカーを製作するビルダーとして、今日までの歴史を歩んできた。
 しかし、現在の同社は、デザイン力に優れたキャンピングカーを製作するビルダーという存在からさらに発展し、卓越したオリジナル技術を数多く開発する “キャンピングカーパーツの技術集団” という性格を強めている。
 
 私は、この会社の製作する車両を、初代オークサイド以来、17年近く見守ってきたが、同社の歴史は、高級・高品質な内装デザインを商品訴求力の柱としつつ、キャンピングカーボディそのものの強度や剛性も高め、室内の断熱対策や家具形状の安全性を緻密に追求してきた歴史だと見ている。そして、それが今日の同社の 「ブランド力」 になっている。
   
▼ 現行オークサイド内装

 
 そのカトーモーターが、ここ数年力を入れているのは、オリジナルパーツの開発・製作である。
 それが、カセットガスを燃料として、キャンピングカーのコンロを駆動させる 「ガス供給機」 であったり、ルームライトの調光機能やベンチレーターの速度調整機能などをコントロールする 「マルチコントローラー」 であったりする。
 
 そのようなオリジナルパーツ類の最新作が、 「ベンチレーターコントローラーVLC-002」 だ。
 これは、高回転になるとどうしても回転音が大きくなるキャンピングカー用ベンチレーターの不備を是正するために開発されたもので、温度を感知して回転を変化させる機能と、一定程度の時間が経てばファンが自動的に停止するタイマー機能がセットになったもの。
 
▼ ベンチコントローラー VLC-002

      
 このコントローラーを、ベンチレーターの風量調整スイッチ部に取り付ければ、風量を無段階に調整できることが可能となり、大切な電力を節電しながらファンを静かにゆっくりと回転させることができる。
 ファンの回転は、室内温度をセンサーが感知することで自動的に制御され、しかも、寝るときやクルマを離れるときなど、一定程度の時間が経てばファンが自動的に切れるタイマー機能もつく。
 ファンタスティック社、マックスファン社の両方に対応しているので、どちらのタイプのファンが付いていても大丈夫だ。
 
 このコントローラーの価格は、12,390円 (税込み・工賃別) 。
 取り付け操作は簡単で、説明書を丹念に読めば、電気に詳しくない人でも自分で取り付けられるようになっている。
 それでも分からない人のために、カトーモーターの HP では、取り付けまでの手順を親切に紹介した動画 (↓) を掲載している。
 
▼ ベンチコントローラーの取り付け動画

  
 また、同コントローラーを効率よく使いこなすためのベントカバー (ランブルベントカバー) も、同社から同時に発売されている。
 このベントカバーは、同社のオリジナルではないが、背面部分にのみルーバーを設けた従来のものに対し、両サイドにもルーバーを設けて換気機能の効率化を図っているところに特徴がある。
 強い衝撃にも耐えられるポリプロピレン製 (UV 保護機能付き) で、付属の金具を使えば、これも簡単に取り付けられる。価格は13,860円(税込み・工賃別)。
 
▼ ランブルベントカバー

 
 同社の最新オリジナルパーツとしては、ほかに E ポールアダプターというものがある。
 これは、キャンピングカーのダイネットでよく使われる一本足テーブルの操作につきまとうトラブルを一気に解消しようとしたもの。
 
 一本足テーブルの場合、
 「テーブルが外せなくなり、ベッドメイクができなくなった」
 「ねじ込み過ぎて外れなくなった」
 「無理やり引っ張ったら、床の台座が根こそぎ取れた」
 など、さまざまなトラブルが発生する可能性が高い。
 
 それを解決したのが、この「 E ポールアダプター」。
 床側台座にポール側のアタッチメントのフックを差し込んでスライドさせ、ハンドボルト 1本で軽く締めるだけで、ぐらつきの少ない安定したテーブルが誕生する。価格は、5,980円 (税込み・工賃別) 。
 
▼ E ポールアダプター

 
 このような数々のオリジナルパーツは、いったいカトーモーターのどのような開発思想から生まれてきたのだろうか。
 
 同社の加藤次巳智社長は、こう語る。
 
▼ カトーモーター 加藤代表

 
 「21 世紀に入って、あらゆる産業構造の見直しが図られるようになってきたと思うんです。多くの産業が、資源の枯渇や地球温暖化など、地球規模で生じてきたテーマから目をそむけることができなくなったきたわけですね。キャンピングカーとて、例外ではないと思います。
 しかし、私たちは、ベース車に環境に適合するエンジンを搭載することもできないし、化石燃料に代わる代替燃料を開発することもできない。
 では、私たちキャンピングカー製作に携わる人間には、何ができるのか?
 それは、1台のキャンピングカーを、お客様にいつまでも大切に楽しく使っていただけるものとして提供することしかないように思います」
 
 カトーモーターがさまざまなパーツ開発を行ってきた主目的は、すべてこの 1点にかかっていると見てよいだろう。
 たとえ古い年式のクルマに乗っていようと、ユーザーは常に新型キャンピングカーと同様の最新式パーツの恩恵を手に入れることができる。
 それが、同社のパーツ開発の狙いだ。
 だから、同社のオリジナルパーツ類は、すべて基本的に後付け可能なものばかりなのだ。
 
 加藤代表は続ける。
 
 「もちろんクルマそのものの耐用年数がありますから、いつかは新車に乗り替えなければならない時期が来るでしょう。
 しかし、今私たちに必要なものは、ひとつのものを最後まで大切に使いきっていく精神ではないでしょうか。
 私たちの造るクルマは、それを目指しています。
 使えば使うほど愛着のわくクルマ。経年変化にも耐える信頼性のあるクルマ。
 それを目指すのが、ビルダーとしての私の責務であり、同時に楽しみだと思っているんですよ」
 
 加藤氏の目指すところは、キャンピングカーの一般的な耐用年数を楽々と超える内装・架装を実現し、ユーザーが入れ替えの時に、
 「さすがカトーモーターのクルマは古くても価値があるんだね!」
 とびっくりさせたい … というところにあるようだ。
 同社の中古車をリフォーム仕上げした後、思わずユーザーが、「もしかしたらこれ新車 …?」 と目を見張るようなものを目指したいとも。
 
▼ カトーモーターのフラッグシップ K-580

 
 加藤氏は、以上のような話から、次のような結論を導き出す。
 
 「エコカーといえども、クルマを1台造るために排出される CO2 は、ものすごい量になるはず。
 そのことを考えると、消費者の立場に立てば、1台のクルマを長く楽しむことがエコにつながるし、製作者の立場に立てば、お客様の満足がずっと続くようなクルマを造っていくことが、エコにつながる」

 同社が次々と開発しているオリジナルパーツの数々は、カトーモーターのユーザーに限らず、キャンピングカーに乗り続けているすべてのユーザーに対して、その 1台のクルマを長く使い続けるための “お手伝いの手段” であるという。
 そして、それがきっかけとなり、ユーザーが愛車を改造する楽しみを覚え、キャンピングカーに対する理解を深めてくれれば、ビルダーとしては本望だと加藤氏は語る。

 そう説明されると、これらのオリジナルパーツが、ただの便利グッズにとどまらず、 「地球の未来を明るくするための崇高なアイテム」 に見えてくるから不思議だ。
 
 カトーモーターHP
 
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カトーモーターのパーツ開発思想 への4件のコメント

  1. コレ!いいですね。
    新製品パーツ情報ありがとうございます。
    凄くよさそうなので、多分買っちゃうと思います。

    • 町田 より:

      >King 乗りのカッチさん、ようこそ。
      ご無沙汰でした。お元気そうで何よりです。
      カトーモーターさんの開発する新製品パーツは、ほんとうに面白いものがいっぱいありますね。
      しかし、カッチさんもパーツに関しては実に研究熱心。
      しかも、その実用度のチェックも怠りない様子。
      カッチさんのブログを見ていると、こちらもなかなか勉強になります。
      これからもいい情報をよろしく。
       

  2. 小栁四志夫 より:

     四年前(平成21年) ヨコハマモーターのOX(平成10年式)を貴社へ持ち込み,
    種々ドレスアップをして頂いた者です。 早いものであれから四年の月日が流れ, 小生も晴れて永きに亘るサラリーマン生活に終止符を打ち, 自身の老体と愛車(15年経過)に鞭を当て
    あちこち自由旅を愉しんでおります。
     
     想うに・・・あの時,意を決して,家内の呆れ顔を尻目に 大金(小生にとっての・・)を叩いて,
    ・冷蔵庫・テレビ&録画器交換, 足回りの強化(後輪のみランチョ) テレビアンテナ(カモス)
     交換  ・ソーラー発電一式新設 ・メーン サブバッテリー交換等々・・ 年金生活前にやっておいて大成功でした。 *今じゃ・・とても出来ましぇん・・
    カトーモーターの社長さん始め,スタッフの皆様大変お世話になりました。

    福島県郡山市喜久田町字入ノ内32-54  小栁四志夫
    *住所変更しました。
    (旧)郡山市湖南町福良字中浜3953-31

     

    • 町田 より:

      小栁四志夫 さん、ようこそ

      コメントありがとうございます。
      カトーモーターさんのドレスアップパーツを装備して、快適なキャンピングカーライフを送られている小栁四志夫さんのお姿が目に浮かぶようです。

      >>「意を決して」 パーツ装着に取り組まれたとのこと。
      その後15年も愛車が健全に機能しているということは、きっとそのときの “投資” が現在を支えているのでしょうね。

      どうかこれからも、健康に留意され、末永くキャンピングカーライフをご堪能ください。
      加藤モーターの加藤社長さんにも、よろしく伝えておきます。
       

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