バンテック欧州向けキャンピングカー画像

VW -T5シャシーを使ったメイドインジャパン・キャンピングカー全貌を現す
  

 スクープ!
 前回このブログでも紹介したバンテックのヨーロッパ向け新型車の画像を入手することに成功。
 
 既に、バンテックセールスのHPにて、そのスケッチが紹介されたライモ(Reimo)ブランドの欧州向けキャンピングカーが、予想以上に細部まで造りこまれていることが判明した。

 
 
 このプロジェクトの推進者の一人であるバンテック増田紘宇一氏の談話によると、今回の企画はすでに2007年頃から進んでいたという。
 しかし、ライモ社と販売協力を提携していたVW社(フォルクスワーゲン社)が、初年度から「年間250台を購入する」という条件を提示していたため、ハードルの高さを感じて躊躇したライモ社の判断により、一度は頓挫した計画であったらしい。
 
 しかし、欧州キャンピングカー市場における伸び悩みを打開する必要に迫られたVW社が、再びライモ社のプロジェクトに関心を強めるようになり、昨年11月頃からこの企画が本格的に再スタートを切ることになった。
 
 ライモ社の社長より製作依頼が正式にバンテックに入ったのが2011年の 3月。今年の8月末に開かれるデュッセルドルフ・ショー(Caravan Salon Dusseldorf)でデビューすることが決まった。
 
 時間がない。
 そう判断した増田氏は、1日24時間フル稼働する…つまり、通常の3倍のスピードで製作に励めば、なんとかなると計算し、スタッフを集めてミーティングを行ったところ、
 「ヨーロッパデビューなら苦しくともやりきる」
 というスタッフ全員の意志一致を確認。ライモ社に正式に「オーダーをください」と返答するをことを決意したという。
 
 4月に入り、ようやくベースシャシーのVW T5 とパーツがタイ工場に送られてきたが、なかなかライモ社のデザイナーや社長と打ち合わせができない。
 
 時間だけが刻々と迫るなか、増田氏は、送られてきたスケッチだけを頼りに、外観図とボディを造るための線図を仕上げることに邁進した。
 ようやくライモ社の社長やデザイナーとタイで打ち合わせができたのは、5月の23日になってからだった。

 
 
 増田氏が仕上げた内装デザインを元に、ライモ社はその写真をVW社に送り、無事VWからの正式オーダーを取り付けたが、すでに実作のために残された期間は 2ヶ月。タイ工場ではこのプロジェクトのために、昼夜を問わずフル稼働状態であるという。
 
 デュッセルドルフ・ショー(Caravan Salon Dusseldorf)直前の8月16日には、バンテックセールスのスタッフがドイツに行き、現地で最終仕上げを行う予定。いよいよ日本人によって企画・製作された 「メイドインジャパン・キャンピングカー」 が、ヨーロッパデビューを果たすことになる。


 
 また、バンテックセールスでは、既にライモ社から日本、韓国、タイの発売権を取得したとのこと。つまり、このクルマの日本発売の可能性がきわめて濃厚になったことを意味する。
 詳細はデュッセルドルフ・ショーの後に公表されると思うが、ライモ社からは、ショートモデルを含み、この車種以外に2タイプの設計依頼が来ているらしく、日本市場向けのクルマが出るとすれば、そのショートモデルになる模様。

 
 
 
関連記事 「バンテック車がついに欧州進出」
 

カテゴリー: campingcar   パーマリンク

バンテック欧州向けキャンピングカー画像 への10件のコメント

  1. タイムジャンクション より:

    今日、仕事でたまたまヴィネベーゴのリアルタなんて見ましたがコンセプトは似ているんですか!?

    • 町田 より:

      >TJ さん、ようこそ。
      そうですね、同じワーゲンシャシーであるという意味では、共通点がありますね。中央にトイレ・シャワールームを持ってきているところも似ているかもしれません。
      ただ、それ以外のレイアウトと内装デザインのテイストでは、写真を見る限りかなり違いがあるように思います。
       
      リアルタというモーターホームは非常にユニークなクルマで、ヨーロッパ車的な味わいを持ちつつ、レイアウトはアメリカのクラスBモーターホームを上手にアレンジしたようなクルマでした。特に、リヤダイネットの感じは、アメリカンクラスBですね。
       
      しかし、このバンテックさんの新型車は、ヨーロッパ・スタンダードのスタイルです。
      だけど、家具デザインやその色合いを見ると、すっごくユニークな感じです。ヨーロッパ市場に適合したデザインながら、ヨーロッパ人が見たら、けっこうエキゾチックに見えるんではないでしょうか。
      デュッセルドルフショーで、どのような評価が出るのか、楽しみです。

  2. 渡部竜生 より:

    デスレフ・GlobeBus、バーストナー・AeroVanあたりと真っ向勝負のスタイル。これは実車を見るのが楽しみ。日本販売だとバンクベッドレスに対する評価が気になるところですが…価格的にも「贅沢な二人旅仕様」になるでしょうから問題ないのかな?
    この写真だけだと窓が少なすぎる気がしますが、どうなんでしょうか。

    • 町田 より:

      >渡部竜生さん、ようこそ。
      本当ですね、早く実車が見たいです。
      日本には、根っからの “ワーゲン党” が健在ですから、フィアット・デュカトよりもこっちのシャシーを好む人が多いかもしれませんね。
      レイアウト図では、2名就寝のようにも見えますが、日本市場向けのショートボディには、別のレイアウトが採用されるのかもしれません。
      窓面積は、確かに小さいようにも感じます。
      でも、もしかしたら、採光のための大型スカイライトルーフの設定があるのかも。
      いろいろ想像するだけで、楽しいですね。
       

  3. 奥 有祐 より:

    バンクベッド仕様のスタイリングは、4人以上の家族構成における一つの模範回答だったと思われますが、少子高齢化や成熟社会を避けられない状況の中、バンテックさんのこれから向かって行こうとする方向性が大変よく分かったし明らかになったと思います。
    キャンプよりも車中泊を中心とした旅行の為のギアであり また、遠距離旅行の為の高速走行時の空気抵抗に配慮したフォルム等、大変わかりやすい近未来に対する一つの回答だと感じました。

    • 町田 より:

      >奥 有祐さん、ようこそ。
      キャンピングカー先進国である欧米では、だいたいどこの国でも、キャンピングカーは夫婦二人が使うものという前提で設計されるものが大半を占めるようです。バンテックさんが製作される今回のヨーロッパ市場向けの新型キャンピングカーも、そのような海外マーケットのニーズから生まれてきたように思います。
       
      これからの日本も、奥さんが指摘されたように、「少子高齢化」 「成熟社会」 という波を受けて、欧米型スタイルのキャンピングカーのニーズがはっきりと出てきそうに思えます。
      そういった意味で、奥さんが言われるように、このクルマは 「近未来に対する一つの回答である」 ということはいえるかもしれませんね。
       

  4. 増田 紘宇一 より:

    コメントを頂きました方のご指摘は、その通りです。
    今回の設計では色々勉強をさせて頂きました。
    1)窓が少ない
    ヨーロッパの方に使い方で重要なのは快適な就寝スペースとShowerRoomだそうです。
    日中は屋外で過ごすし移動はご夫婦が前席に座りますから窓の重要性は無いようです。
    2)外装のフォルムは時間が無いのに3回の大幅な改造をしました。
    デザイナーはBMWのデザインもしている方で熱心さとひつこさに参りました。
    3)内装デザイン
    全て私が書きましたがヨーロッパのデザインとはかけ離れたバンテックのZILやVagaの
    延長線でデザインをしました。
    何故ならヨーロッパデザインは良いのですが使う立場が考慮されて居ません。
    バンテックのデザインでヨーロッパの配置で行いました。
    多分、異質なデザインでしょうが受けいられると信じています。
    Showで何台売れるでしょうか楽しみです。

    • 町田 より:

      >増田紘宇一さん、ようこそ。
      まさか増田様から、このブログに直接コメントを頂けるとは考えてもおりませんでした。本当にありがとうございます。
      今回のVWベースの新型車に関して、わざわざ貴重なご説明を頂き、感激しております。
      なるほど。窓面積の小さい理由など、これでよく理解できました。
      確かに、日中は野外で過ごし、移動中は前に座るわけですから、室内では本当に夜の時間を楽しむだけでいいわけですね。
      また、いくらアクリル2重窓とはいえ、窓面積が小さければ、それだけ室内の断熱性も高まるということなのでしょうか。少なくともプライバシー確保においては、はっきりとメリットは出るのでしょうね。
       
      デザインにおいては、ZIL や Vega の延長線を模索されたとのこと。これも “なるほど!” です。ヨーロッパ人から見ると、そうとうエキゾチックに見えることでしょうね。
      本当にショーデビューが楽しみになりました。
      また、いろいろとお教え頂ければ幸いです。
       

  5. kenn より:

    ベース車両が良いですね楽しみです
    現状では無理でしょうが、室内レイアウトとデザインもこれから成熟していく物と思います。とりあえず3ヶ月で仕上げた努力は日本の職人みたいでこの辺りは評価されるんではないでしょうか。

    • 町田 より:

      >Kenn さん、ようこそ。
      ベース車両にこのVW T5が加わることによって、日本人が造ってきたキャンピングカーのレイアウトに新しいスタイルが生まれることは間違いありません。造り込みの緻密さにおいても、日本の職人芸が生かされれば、国際商品として認知される日も近いでしょう。
      本当に楽しみな1台です。
       

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">