2011 オートキャンプ白書

 

 
 2011年の日本のオートキャンプのユーザー動向やキャンプ場の経営状態などをレポートする 「オートキャンプ白書」 の発表会が行われた。
 この白書は、毎年社団法人日本オート・キャンプ協会 (JAC) が編纂するもので、すでに26版を重ねている。

キャンプ人口などは前年度より落ち込むが、総体的には安定して推移

 今回発表されたデータは2010年に集計されたもので、いわばあの3・11の震災前のもの。震災の影響で東北・北関東のキャンプ場が甚大な被害を受けたことや、逆にアウトドア関連グッズが防災グッズとして注目を浴びているという近々の事情を反映しているものではない。
 しかしながら、ますます進む少子高齢化社会や、一向に回復しない日本経済の動向などと照らし合わせてみると、日本のオートキャンプがそれなりに人気を維持し、レジャーとしても定着してきている状況がよく把握できるものであった。

 全体の傾向からいうと、近年では比較的好調な推移を示した09年に比べ、2010年は参加人口からいっても、キャンプ場の稼働率からいっても09年を下回ったという。
 ちなみに、キャンプ参加人口は、09年度では750万人であったものが、30万人減の720万人。稼働率では、09年度よりも0.3 ポイント減の10.9%であった。また、キャンパーの1年間の合計泊数も、09年度の5.7泊を0.1 ポイント下回る5.6泊であった。
 
 しかし、これらの数値的な減少は、あまりにも好条件が重なった09年度と比べて目立つというだけの話であるとも。
 09年度は、秋の 「シルバーウィーク」 や 「高速道路の1,000円制度」 がスタートするなど、例年に比べてプラス条件が重なったものの、2010年度になると、プラス要因のインパクトが衰え、大型連休もなく、さらに野外活動では致命的となる夏の猛暑日が記録的に続くなど、オートキャンプにはマイナス要因が重なった。
 
 したがって、ここ数年のデータを通してみれば、さほどの落ち込みもなく、安定していると、同協会は分析する。

“山ガール” などの若い女性の参入が目立つ

 もちろん、2010年度になって顕著になってきた傾向もある。
 それは、利用者の中で、若者とシニアの増加が著しいということ。
 各キャンプ場に利用者の構成を尋ねてみたところ、 「シニア層の増加と若者グループの増加が目立った」 と答えたキャンプ場が24.0%にも上った。
 
 その中でも、特に巷で脚光を浴びている 「山ガール」 と称される若い女性のアウトドアへの進出が各キャンプ場の印象に強く刻まれたようだ。 「若い女性が増えた」 と感じたキャンプ場は16.1%に上り、メディアが報じる 「山ガール・旅ガール」 の存在が、話題先行のブームではなく、実態を伴ったものであることが実証されたという。
 
 このような若い女性や若者グループが増加してきたことについて、同協会は、 「幼少期にキャンプを体験してきた人々がキャンプ場に戻ってきた」 と判断する。
 キャンパーに対する調査で、 「子供の頃に家族キャンプを経験したか?」 という問いを設けたところ、50代では25.5%、40代で37.6%、30代で39.2%、20代では45.7%といいうように、年齢が若くなればなるほど家族キャンプの経験者が増えることが分かった。
 子供の頃のキャンプ体験が、いかにキャンプに対する親近感を増すかということを、このデータが物語っているといえよう。
 
 若者グループの増加とともに、シニア層も増えていることも今回の調査で明らかになったが、その要因として、子育てが終わり、遠出の機会を持てるようになった団塊の世代の参入が大きいと白書は分析する。
 
 高齢化すると、テントを張ったり、撤収したりするという肉体作業を厭う傾向も出てきてキャンプは敬遠されそうに思えるが、最近のキャンプ場では快適なコテージを用意するところも増え、また、この世代になると、キャンピングカーを所有する率も高くなるので、それがシニア層の増加につながったと同協会は判断している。
 
外国人キャンパーも増加
 
 また、新しい流れを感じさせるのは、外国人利用者が増えたこと。欧米人も増えてはいるが、それ以上に台湾、中国、韓国などの利用者が目立つという。観光庁が2003年に 「ビジット・ジャパン事業」 を立ち上げ、2013年までに訪日外国人旅行者を1,500万人まで伸ばすという目標を掲げたが、その成果がキャンプ場にまで波及してきたことを物語っているといえるだろう。
 
 同協会としても、今後は外国人キャンパー向けのモデルコースを策定するなど、国のインバウンド事業に対し、協会としての取り組み方を確立して協力する方針であるという。
 
 白書に対する詳しい問い合わせは、日本オート・キャンプ協会へ。

 〒160-0008 東京都新宿区三栄町12 清重ビル
 TEL:03-3357-2851
 http://www.autocamp.or.jp/
  
  
参考記事 「2012 オートキャンプ白書」
 
参考記事 「2010 オートキャンプ白書」
 
参考記事 「ガールズキャンプ」

 
 

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