災害時のキャンピングカー

  
 各メディアは、その大半がいまだ一昨日 (3・11) に起こった大地震報道で占められている。
 被災地の生活基盤が完全に復旧するようになるには、そうとう長い期間を必要とするだろう。
 
 もし、ライフラインがすべて止まったら、わが家はどうするか。
 カミさんと話してみた。

駐車場のキャンピングカー0003

 とりあえず、うちの場合は駐車場に止めたキャンピングカーの中に避難するだろう、ということになった。
 
 小さなキャンピングカーなので、中に立てこもっても、せいぜい4 ~5日で “落城”の運命かもしれない。
 でも、4~5日ぐらいなら、なんとか “籠城” できそうだ。
 
 生活用水は、満タン約100リッターぐらいは積める。 
 普段は、満タンまで積むことはないが、約100リッターを確保していれば、飲み水は別として、いろいろな用途に使える。
 タンクを清浄していないので、さすがに飲料に使うには不安がある。
 それだって、いざとなったら、それを飲むしかないかもしれないが、できれば避けたい。

 ガスは、LPGボンベがあるので、お湯を沸かしたりするぐらいなら、満タンになっていれば、かなり持つ。
 カセットコンロも積んでいるし、カートリッジの予備も何本か備蓄しているので、カップ麺などで食いつなぐことはできる。
 少しでも温かい食事が作れれば、それを近所の人たちに配ってあげることもできる。

コマンダーのギャレー

 冷蔵庫は、昔ながらの3ウェイ方式。LP ガス、DV12V、AC 100Vの三つが使えるというもの。
 AC電源の供給が途絶えても、LP ガスを使って作動させることができる。
 電子レンジもあるので、冷凍品を温めるぐらいなら、それを活用すれば大丈夫。
 ただ、キャンピングカーに一般的に搭載される電子レンジはAC電源に頼るものが多いから、ACの供給が途絶えたときは、サブバッテリーとインバーターに頼ることになるが、やはり長時間の使用には耐えられない。発電機を持っていれば別だが、たいていの場合、まず電気の供給がネックになりそうだ。

コマンダー電子レンジ0008

 幸いなことに、うちのキャンピングカーは、電子レンジに関しては12 V対応なので、AC 電源を引く必要がない。
 作動させるときにエンジンを回しておけば、まず心配ない。
 冷凍品を保管していた人々がそれを持ち寄って来れば、温めてあげることぐらいなら、いくらでも対応できる。

 大事なのはトイレだ。
 大都市のトイレは、ほとんど水洗トイレになっているので日頃の衛生は保たれるかもしれないが、水道が止まったときは、それが逆作用をもたらす。
 汚物が溜まっても、流せない。
 そうなると、田舎のボットントイレの方が、まだ融通がきく。
 わが家のキャンピングカーはトイレ付き。
 しかも、トイレ室は個室になっているので、女性も安心して使える。
 だから、近所の人で、トイレ処理に困っている人がいれば、(数日ぐらいなら) それも使ってもらうことができる。

 トイレは、 「カセット式」 と呼ばれるもので、便器下のタンクに汚物を溜める構造になったもの。
 しかも水洗。
 小さなタンクに洗浄用の水を溜めるだけなので、無尽蔵に使えるわけではないが、いちおう使用後に便器を洗い流せるので、衛生的には安心だ。
 また、便器とタンクの間にはフタが付いているので、タンクの臭気が上に登ってくることもない。
 汚物を溜め込み過ぎると、夏場などには臭気が漏れることがあるが、そういうときのためにキャンピングカー専用消臭剤も売られている。

 最近は、箱型のキャンピングカー (キャブコン) でもトイレ機能をオプション設定にしているクルマが増えた。
 確かに、道の駅や高速のSA・PAにはトイレが完備しているし、キャンプ場に泊まれば、まずトイレの心配はない。
 そのため、キャンピングカーのトイレ機能は昔ほど重要視されなくなったが、自然災害などによって、都市の水道機能がマヒしたときなどは、キャンピングカーのトイレが大いに役に立つだろう。

 ただタンク容量には限度がある。大型のカセット式のもので5~6日は持ったことがあったが、基本的には廃棄する場所があってのトイレであり、それを越すと衛生上の問題も心配。
 それでも、あるとないでは大違い。

 地震が発生した金曜日には、渋滞の中を11時間かけて家に戻ったが、途中尿意を催したとき、ちょっと路肩に止めて車内のトイレを使った。
 ありがたいものだと思った。
 もっとも、普段は、カミさんと一緒に旅行するときの私の “喫煙スペース” になっているだけだけど。
 暖房は、FFヒーターでまかなえる。
 これは自動車燃料がそのまま使える暖房形式なので、燃料 (軽油) を満タンにしておけば、かなり持つ。

 もっともFRPボディの壁材の中に断熱素材が封入されているので、車内の温度そのものがそれほど外気温の影響を受けない。
 家にいるよりも、暖房の熱源は省略できるかもしれない。
 近所の小さな子どもやご老人が暖を取りたいというときなど、どんどん集まってくれればいい。

コマンダー室内(ダイネット)

 寝る場所にも困らない。
 バンクベッドとフロアベッドをフルに活用すれば、大人3~4人までならゆったりと寝られる。
 シュラフは積みっぱなし。
 後は、家から毛布だの布団を運び込めば、寝るときの心配はない。

 このように、フル装備に近いキャンピングカーが1 台あるだけで、蓄えさえあれば、数日の籠城は可能だ。
 しかし、それでも、すべてのエネルギー源が切れれば、ただの “箱” 。
 やはり、最後は、助け合う人同士の連帯が大事。
 今回の地震報道を見ていると、人と人のつながり以上に、災害を乗り切る力はないということを痛感する。

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