日本のキャンピングカーの歴史

《 『日本のキャンピングカーの歴史』 ついに発売 》
 
 2月初旬に行なわれた 「キャンピング&RVショー2010」 会場において、私が編集を担当した 『日本のキャンピングカーの歴史』 が発売された。
 ページ数は本文90ページ。
 中の写真はモノクロ。
 地味な体裁の冊子だが、それでも幕張ショー会場においては10数冊売れたという。
 
日本のキャンピングカーの歴史
 
 書店コードを取るほどの作りでもない小冊子なので、書店売りはしない。
 発売は、申し込みによる直販と、日本RV協会 (JRVA) さんが主催するキャンピングカーショー会場において行う予定。
 ほんとうは、もう少し詳しい画像を探し出して取り込み、さらに多くの証言や資料を加えた本格的な “歴史書” を作りたかったのだ。
 しかし、それには資料集めや取材に時間がかかる。
 急ぎの仕事を優先していたため、途中、この書を編纂する業務がストップしてしまったこともあった。
 
 そんなことをしているうちに、いちばん読んでいただきたかった日本オート・キャンプ協会の初代専務理事を務められた岡本昌光氏が亡くなられた。
 それを機に、キャンピングカーの黎明期を支えた方々がお元気なうちに目を通していただかなければ意味がないと思い始め、急遽、書店コードを通さない小冊子のまま発行することに踏み切った。
 
 幸いなことに、取材にお応えいただいた方々にお渡ししたときの反応や、オートキャンプ系メディアに携わっている方々からの評判はいい。
 
 うれしいのは、 「文章が読みやすくて、面白い」 というご評価をくださった方々が多かったこと。
 なかには、 「こりゃ歴史書というより “物語” だな」 という表現を使われた方もいらっしゃった。
 歴史書としての厳密さが後退し、“脚色” を重視したエンターティメント性が前面に出ていると感じたという。
 たぶん、それは語り口のことを指摘されたのだろうと思う。
 
 ブログと違って、ことさら誇張したり、煽ったりするような文章はひかえたつもりでいたが、読む人が読むと、 「小説やエッセイの語り口になっている」 らしい。
 
 そうだとしたら、それはもう自分の 「生理」 や 「体質」 みたいなもので、そう簡単に治らないものかもしれない。
 
《 キャンプブームとともに歩んだキャンピングカー 》
 
 本書の前半では、日本における “キャンピングカー1号車” の話に始まり、今から50年前に繰り広げられた国産キャンピングカーによる世界冒険旅行をレポートした。
 それに続き、わが国のオートキャンプブームの台頭とともに、手作りキャンピングカーが流行りはじめ、それが全国に普及していく様子を眺めてみた。
 
 従って、前半は 「キャンピングカーの歴史」 というよりも、オートキャンプの歴史の中で、キャンピングカーがどのような役割を果たしていったかということにフォーカスされている。
 ここまでの取材では、主に (社) 日本オート・キャンプ協会 (JAC) に関わられた方々にお会いして、話を聞いた。
 
 なんといっても、日本のオートキャンプの普及はJACの存在を抜きにしては語れない。
 キャンピングカーもまた、このJACの成長とともに裾野を広げてきたのだ。
 
 後半は、プロのビルダーたちの夢と情熱をかけた闘いのドラマを描いてみた。
 キャンピングカーが1台止まっていれば、それを見た100人のうちの100人が 「レントゲン車」 と答えるような時代。
 それを 「キャンピングカー」 として認めてもらうためには、開発者や制作者の智恵と努力の結集がどれだけ必要だったことか。
 この本の後半では、その智恵と努力を使って勝負してきた今のビルダーや輸入車販売店の足跡を描いた。
 
《 日本RV協会・前史 》
 
 この後半部分になると、現在の業界を支える会社の名前がかなり出てくるはずだ。
 いってしまえば、この後半部分は、 「日本RV協会・前史」 という性格を持っている。
 この業界に携わる若い人たちは、自分たちの先達が、いかに 「RV協会の歴史」 を造ってきたかということを、この書によってはじめて知ることになるだろう。
 
 本書はひとまず、日本RV協会が設立された時点で終了させた。
 しかし、実は、ここに登場していない方々が作られた 「歴史」 というものがある。
 たまたま取材地が遠方であったり、お会いできるタイミングが合わなかったりして、歴史を語るキーパーソンでありながら、ここに漏れてしまった方々も多くいらっしゃる。
 
 また、年齢的にはまだ若くても、すでに業界の歴史を背負うような大事業を成し遂げている方もいらっしゃる。
 
 今回は、資料としてのボリュームと時間の制約があって、世代的に、キャンピングカーの黎明期から成長期にかけて活躍された方々の取材が中心となったが、今回の取材に漏れてしまった方々や、その後に活躍された方々が作り上げてきた 「歴史」 の方は、次の機会にぜひ紹介したい。
 その含みもあって、本書のタイトル下に 「準備号」 と銘打った。
 
《 歴史のだいご味 》
 
 キャンピングカーが今の形を整える前、初期のハンドメイドユーザーや業者たちが造ったもののなかには、今では信じられないほど奇抜なもの (自信作? 失敗作?) もあった。
 しかし、それは今の視点で見るから “奇抜” なのであって、もし、そっちの方が主流になっていれば、今のキャンピングカーのスタイルこそSF映画にでも出てくる “宇宙人の乗り物” のように見えるのかもしれない。
 
 「歴史」 とは、そのような視点でモノを眺めることの面白さに触れることであり、だからこそ歴史は、 “未来のヒント” が詰まった宝庫でもあるのだ。
 そのような本の編纂に携われたことを幸せに思っている。
 
《 本書の購入について 》
 
 直販をお望みの方は、 『日本のキャンピングカーの歴史希望』 と書き添え、下記にまでご連絡をいただきたい。
 
 info@campingcar-guide.com
 定価は600円 (税込み)
 判はA4サイズ、90ページ
 料金徴収は、郵便配達された段階で、郵便局員にそのまま 「本体価格、送料、手数料」 を払い込む 「代引き」 となる。(本体価格 + 送料 + 手数料で、1,200円程度)
  
 また、本書は、日本RV協会さんが主催される全国のキャンピングカーショー会場の 「協会ブース」 においても発売される予定。
 こちらでは、送料、手数料なしの定価通りの販売となる。
 時間的な余裕のある方は、RV協会主催のショー会場に足をお運びいただき、ショーを見物するかたわら協会ブースでご購入されることをお薦めする。
 
RV協会ブース(幕張)
▲ 幕張ショーの協会ブース
 

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 なお、本書の購入できる2010年度前半のキャンピングカーイベントは下記の通り。
 ● 名古屋キャンピングカーフェア
 2010年2月27日 (土)~ 28日 (日)
 ポートメッセ名古屋 (愛知県)
 ● キャンピングカーショー大阪 (大阪アウトドアフェスティバル)
 2010年3月6日 (土) ~ 7日 (日)
 インテックス大阪 (大阪府)
 ● 東北キャンピングカーショー
 2010年3月20日 (土) ~ 21日 (日)
 夢メッセみやぎ (宮城県)
 ● キャンピングカーフェスタ in HIROSHIMA
 2010年3月27日 (土) ~ 28日 (日)
 広島市中小企業館 (広島県)
 ● 九州キャンピングカーショー
 2010年5月22日 (土) ~ 23日 (日)
 グランメッセ熊本 (熊本県)
 

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日本のキャンピングカーの歴史 への6件のコメント

  1. solocaravan より:

    読了しましたが、はやくも続編が待ち遠しくなる内容でした。
    たんなる年代記とはちがい、登場人物の人生が、そのまま日本のキャンピングカーの歴史を築き上げてきた過程がリアルに伝わってきました。
    僭越ではありますが、当方のブログでも紹介させていただきました。なにとぞご容赦を。

  2. 町田 より:

    >solocaravan さん、ようこそ。
    ご丁寧な感想文をお寄せいただいだけでなく、ブログにても好意的なご紹介をいただき、本当に感謝しております。
    本書は、日本オート・キャンプ協会さんの広報紙 『オートキャンプ』 において紹介されただけでなく、日刊自動車新聞においても、紹介されていると聞きました。
    それぞれ権威ある媒体に名が出ただけでも、担当者としては光栄なのですが、それにも増して、solocaravan さんよりご紹介していただいて、本当にうれしい限りです。
    ありがとうございました。
     

  3. 旭川の自称美女 より:

    キャンピングカーの歴史とはあまり関係のない話ですが、紹介したい話があります。それは、マーク・ボイルさんという人の話です。彼は、2008年より金銭を介在させない生活を営んでいます。そんな彼の家は、捨てられていたキャンピングカーを改造したもので、屋根には太陽電池が取り付けられています。キャンピングカーもこれだけ便利になったということなのでしょう。
    但し、彼は水道やガスは使っていないので、あくまでも寝る場所及び電気を確保する場所としての側面が強いようです。

  4. 町田 より:

    >旭川の自称美女さん、ようこそ。
    マーク・ボイルさんという方は、ウィキペディアにも紹介されている有名な人のようですね。“美女さん” に教えていただき、検索してみたら、たくさんの説明記事にヒットしました。
    良いことを教えていただき、ありがとうございました。
    太陽電池という自然エネルギーとキャンピングカーとの親和性を感じさせる貴重な情報として、ありがたく拝読しました。
     

  5. ムーンライト より:

    「日本のキャンピングカーの歴史」を楽しく読ませていただきました。
    「歴史」について詳しいだけでなく、読み物としても面白いですね。
    それぞれの方の関心によって様々に読めると思います。
    私が最も注目したのは、[演歌歌手のバス]。
    田端義夫さんが地方巡業に改造・大型バスを使っていたという話です。
    豪華でしかもトイレまでついたバスはその時代としては本当に画期的ですね。
    これで思い出した「バス」があります。
    大木トオルさんの自伝『伝説のイエロー・ブルース』に大木さんがアルバート・キングの「バス」を訪ねたエピソードが載っているのです。
    大木さんが渡米してそれほど経っていない時期ですが、
    バスの奥から出てきたアルバート・キングは大木さんに
    「知っているよ、君のことは。客を呼んでいるそうじゃないか」と言ったそうですが。
    全米をまわっていた、『SINGING THE BLUES FOR YOU』と大きく書かれた派手な大型バス。
    広々として旅にでてからも何人かの人間が充分に生活できそうだったと書かれてあります。
    これもキャンピングカーの一種なのかもしれません。
    大木さんはさらに、このバスには強烈な「旅芸人の匂い」がしたと書いています。
    それは、「旅芸人」独特の体臭で人種には関係ないのだそうです。
    とすれば、田端義夫さんのバスにもそんな匂いが染み付いていたのかもしれません。
    今回は「準備号」でしたね。続編も期待しています。
    直販でお願いしたのに町田さんのサインも入れてとお願いするのを忘れてしまいました。
    「続編」は、是非、町田さんのサイン入りで・・・
    楽しみにしております。^^

  6. 町田 より:

    >ムーンライトさん、ようこそ。
    『日本のキャンピングカーの歴史』に関して、わざわざご丁寧な感想をお送りいただき、誠にありがとうございました。
    アルバート・キングの「バス」の話は非常に興味を感じながら読みました。
    アメリカは大型キャンピングカーの本場ですから、芸能人やミュージシャンが、更衣室や休憩室を兼ねた大型バスやクラスАなどを利用して全米を回るということも多いのでしょうね。
    >「旅芸人の匂い」という一言に、ちょっと詩情を感じましたね。
    改造したバスやキャンピングカーで荒野を走り、田舎町のステージに向かう芸人の姿って、ちょっと映画やドラマになりそうに思えます。
    その主人公が、アルバート・キングと大木トオルだったら、なおさらのこと 「絵」 になりますねぇ!
     

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