キューブ2ルーム発表会

 
キューブ2ルームHPより
 
 先だって、このブログでも紹介した 「キューブ2(ツゥー)ルーム」 。
 その記者発表会が日産プリンス東京販売 (東京都・品川区) で開かれたので、行ってきた。
 キャンピングカー専門誌の記者たちも含め、一般誌の報道陣もつめかけた充実した発表会だった。
 
 このクルマのコンセプトは、このブログでも紹介したし、日産プリンス東京販売のHPにも掲載されているので、ここでは省くけれど、招待されたメディアの反応は上々。
 「ひょっとしたらボンゴフレンディのオートフリートップが出たときのような反響を呼ぶのではないか」 と予測する人もいた。
 
 今の時代、コテコテのキャンピングカーとはまた違った、このようなライト感覚の “寝られるクルマ” を求める層がすごく増えている。
 その層が、どれだけこの 「キューブ2ルーム」 に反応するのか。
 また、日産プリンス販売とピーズフィールドクラフトが、そういう層にどのような広報活動を行っていくのか。
 非常に興味のあるところである。
 
 訴求力の高い商品というのは、やはり開発・設計に携わったスタッフの熱い思いがどれだけ投入されるかにかかっている。
 言葉でいうと当たり前のように聞こえるけれど、少し突っ込んでいうと、開発者が、
 「このクルマを造ることによって、どういう世界が生まれるのか」
 というイマジネーションの広がりをどれだけ持てたかどうかで、その商品の “夢” の部分が決定される。
 
 キューブ2ルームのポップアップ部を製作している 「キャンカーサービス」 の星野社長に、話を聞くことができた。
 星野さんは、日産ピーズフィールドクラフトからの依頼を受けて、ルーフやテント部を実作しているときに、
 「これに乗ったとき、携帯電話の電波の届かないところに行く気になるかどうかがカギだと感じた」
 という。
 
 面白いことをいう人だと思った。
 現在のわれわれの日常生活では、携帯電話という文明の利器が欠かせない存在になっている。
 それが手元にないと、不安に駆られる人の方が多いだろう。
 
 しかし、それは逆にいうと、携帯電話が、現代人の生活のリズムをがちがちに縛ってしまったということを意味している。
 人間には、仕事や規則的な日常生活からちょっとだけ離れ、流れる雲や波のうねりを、ただひたすら虚心に見つめていたいと思うことがある。
 
 「そういうときに、このクルマで出かけ、ポップアップしたルーフ部に上がって自由な時間を満喫してもらえれば、造った方もうれしい」
 と、星野さんはいう。
 
 携帯電話から離れたいときは、電源をオフにすればいいのだけの話だけど、それでも電波が届く範囲にいれば、やはり落ち着かない。
 やはり、すべての事柄から完全に 「魂」 をオフさせるには、電波の届かない場所を探すということ自体に意味があるのだとか。
 「このポップアップが開いた空間というのは、本来 (のオリジナルキューブに) はなかった空間なんですね。
 しかし、今度そこにまったく新しい空間が生まれたわけです。
 
 そこを、どう活用するか。
 たぶん、うまく活用できた人がいれば、そこに新しい自分が生まれていることも実感できるのでは…」
 と星野さんはいう。
 
 確かに、ポップアップしたルーフに登れば、目線が変わる。
 目線が変わるということは、意識も変わるということだ。
 
 文筆家の堺屋太一さんは、かつてモンゴル高原を旅したとき、馬に乗って大平原を移動した。
 そして、徒歩や自動車で移動するときの低い目線から離れ、乗馬という高い目線を獲得することで、世界が驚くほど変わって見えることを実感する。
 そのとき、モンゴル人が 「世界征服」 をイメージできた秘密もまた理解できたとか。
 
 星野さんが、 「新しい世界が生まれる」 と語った意味は、たぶんそれに近いことなのだろう。
 キューブ2ルームのテントは3方向に広い開口部を持っている。
 そこから見た海や山の景色は、きっと体験した人に新しいイマジネーションを与えてくれることだろう。
 
 

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