007慰めの報酬

 カミさんと一緒に 『007 慰めの報酬』 を観てきました。
 自分としては、隣りの映画館でやっていた 『チェ・ゲバラ 39歳別れの手紙』 方がはるかに観たかった映画なんですが、まぁ、007 の方は前売り券を買っていたので、今日はこっち…ということで。
 
007慰めの報酬01
 
 アクションシーンの連続で息をする暇もない…という噂は聞いていたのですが、まぁ、凄いです。
 のっけから、手のひらにじっとり汗をかくほどのカーチェイス。
 あのカッコいいアストン・マーティン DBS がベコベコに。
 もったいない…。
 
 ほとんど 5分間隔ぐらいで、とんでもない派手なアクションシーン (殺し合い) がこれでもかこれでもかというくらいに繰り広げられます。
 そのたびに、クルマが盛大に壊れ、ボートが大破し、飛行機が激突し、ビルが破壊され、むしゃくしゃした気分を胸の奥に抱えた人はスッキリ。
 
 人もいっぱい死ぬんですけど、誰が死んだのか分からないくらい、とにかく皆忙しそうに、大仰に宙を飛んで亡くなっていきます。
 だけど、主人公だけは絶対死なないと分かっているから、安心です。
 
 観光映画としても、見せ場がふんだん。
 ルネッサンス時代の世界をそのまま再現したようなイタリア・シエナの街並みが出てくるかと思えば、オーストリアのオペラ劇場のゴージャスな雰囲気を味わうこともできます。
 さらに、ハイチのダウンタウンのエキゾシチズムも堪能できれば、荒涼たるボリビアの砂漠地帯も出てきて、そのつど風景の美しさにうっとり。
 まぁ、本当に贅沢な映画ですね。
 さすが 「007」 。ゴージャス感はたっぷり。
 
 肝心のジェームズ・ボンドはどうなんだろう。
 私たちの世代というのは、やはりショーン・コネリーのボンドになじんでしまった世代なので、ロジャー・ムーアに代わったときですら、「なんか違うなぁ…」 という印象をぬぐいきれませんでした。
 
007慰めの報酬02
 
 だから、ダニエル・グレイク (↑) 演じるボンドを最後まで 「ジェームズ・ボンド」 として感じることはありませんでした。
 でも、これはこれ。
 ショーン・コネリーの 「007」 とは別の映画なんだと割り切れば、ダニエル・グレイクにも、それなりの存在感を感じました。
 男性フェロモンむんむんのマッチョなプレイボーイであったコネリー・ボンドに比べ、ダニエル・グレイクのボンドはクールでハードボイルド。
 そういうところは、現代風です。
  
 個人的に気に入った役者さんは、この人。
 ドミニク・グリーン (↓) という “悪役” を演じるマチュー・アマルリックさん。
 
007慰めの報酬03
 
 表の顔は、誠実な環境保護ビジネスの社長さん。
 しかし、裏に回れば、利権目当てに独裁者の軍事政権をサポートし、それによって水資源や石油資源を独り占めしようとする大悪人。
 で、気の弱そうな情けなさそうな役柄と、狂気をはらんだ冷酷なキャラクターの両方を演じ分けて見事です。
 
 で、最後にいろいろ悪い連中がパッパカ派手に死んで、めでたしめでたし。
 映画館を出たときは、気分爽快。
 で、結局は何も残らない…というアクション映画の王道を行く映画です。
 
 アクションで見せるエンターティメント映画というのは、見終わった後まで、「映画の意味」 などを観客に考えさせるようでは失格。
 上映時間中に、観客の感性をシャワーのように刺激し、風呂上りは爽快! という気分にさせるようなものでないと駄目なのでしょう。
 
 で、私も 「この映画は何を伝えようとしたのか」 などと、あれこれ考えることもなく、湯上りの爽快さだけを身にいっぱい浴びて、映画館を後にしました。
 こういう映画は、その後 DVD でも買って、もう一度心ゆくまで観賞しようという気持ちを起こさせないだけ、安上がりかもしれません。 
 

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007慰めの報酬 への3件のコメント

  1. TJ より:

    偶然にもTJも『007 慰めの報酬』を見て帰ったところです♂ 同じく「ジェームズ・ボンド」ショーン・コネリー派です。ダニエル・グレイクはハードボイルド過ぎてコネリー007のようなフェロモン野郎なイメージがないです。。全体に以前の007のようなユーモアも部分が無くなってしまったんでしょうね。
    TJも個人的にドミニク・グリーン はいい味出ていたと思います。
     

  2. 007 カジノ・ロワイヤル

    今日は、月初め1日そうそう朝から仕事放棄で携帯の電源も切り007カジノ・ロワイヤルを見てきました!! th=”240″ h

  3. 町田 より:

    TJさん、びっくり!
    本当に偶然ですねぇ! でもなんかうれしいです。同じ映画を観て、TJさんと感想を語り合えるなんて。
    やっぱりドミニク・グリーンという役は魅力的でしたか。ああいう感じの “悪役” ってのは、今まであんまりなかったような感じで、雰囲気出ていましたね。
    ダニエル・グレイクのボンドは、おっしゃるように、ちょっとシリアス過ぎて、ユーモアに欠けているように思いました。
    でも、けっこう楽しめる映画でしたね。

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