ヴェンチュラ・ハイウェイ

 
Ventura Highway

 旅の始まりに聞く曲は、いつも決まって「ヴェンチュラ・ハイウェイ」。
 もしかしたら、一番好きな曲かもしれません。
 もう30年以上前、「名前のない馬」のヒットで知られる「アメリカ」という3人組バンドが、「ホームカミング」というセカンドアルバムで発表した曲です。
 
ホームカミング
 
 「名前のない馬」ほど知名度は高くありませんが、爽やかさという点ではこちらが上。
 どうやらこの曲を愛する(中高年?)ファンもけっこういるようで、伝説の名曲になっている気配もあります。
 
 とにかくイントロが素晴らしい!
 リードギターが、キラキラ輝くようなリフを刻み始めると、
 サイドギターが絶妙のカッティングで、それに追いつき、
 そこに印象的なベースラインが絡んで、いやぁもうアコギの理想的なアンサンブルが展開します。
 そして、美しいコーラスがそこに被さると、
 「さぁ、これから旅に出るぞ!」
 という気分が、いやがおうでも盛り上がります。
 
 この曲を聴きながら自動車のハンドルを握っていると、周りの景色が光りの粒となって泡立つのを感じます。
 そして、いつまで経っても、私には、この曲を最初にFENで聞いたときの、あの鳥肌が立つような衝撃がよみがえってくるのです。
 

 
 旅の始まりは、青春と似ています。
 この先、誰と出会うのか、どんな楽しいことが待っているのか。
 どんな悲しい出来事に巻き込まれるのか。
 すべて未知だから、爽やか。
 
 未知なるものに対する不安を克服した心境を、人は「不惑」とか「成熟」などと表現するのかもしれませんが、そこに「爽やかさ」はあるのか、どうか。
 「爽やかさ」というのは、いつだって、未知なるものに立ち向かう不安と決意を抱えた人でなければ、ちょっとかもし出せない風情のように思えます。
 
 「アメリカ」というバンド名をつけながら、この3人組グループがデビューしたのはイギリス。
 彼らにとってアメリカという国は、自分たちの目指す音楽の「故郷」でもあり、同時に「旅路の果て」に広がる未知の大陸でした。
 
 その地に渡るときに、彼らが感じた不安と期待が、この「ヴェンチュラ・ハイウェイ」という曲にみずみずしい叙情性を与えています。
 明るいんだけど、どこかメランコリック。
 この青くさいメランコリーこそが、この曲の「命」。
 
 当時20歳そこそこの若者たちがつくったこの曲は、「青春の爽やかさ」を3分32秒の時間に凝縮し、永遠の輝きを与えているように感じます。
  

 
 

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ヴェンチュラ・ハイウェイ への6件のコメント

  1. TJ より:

    アメリカの「ヴェンチュラ・ハイウェイ」とアルバートハモンドの邦題「カリフォルニアの青い空」がなぜか今でもアメリカって国のイメージソングになっているTJです。
    甥もアメリカの「ヴェンチュラ・ハイウェイ」が好きで2年前にラヂオで曲がかかったときに、イントロの部分がジャネットジャククソンの曲で似ているのがあると盛り上がったことがありました。。

  2. 町田 より:

    >TJさん、ようこそ。
    いやぁ、うれしいです! 
    もうかなり昔の歌だし、今の時代の雰囲気に合っているのかどうかも分からないし、それにこの YOU TUBE のライブは、スタジオ録音に比べると、シャープさに欠けるし、この歌の良さを分かってくださる人は少ないだろうな…なんて思っていたところ、TJさんから 「アメリカって国のイメージソングになっている」 なんて言われると、すごく心強く感じます。
    「カリフォルニアの青い空」 も流行りましたね。あの頃、アコースティックな音で、いい曲がたくさんありました。
    ジャネット・ジャクソンのようなR&B系歌手の持ち歌に、このようなイントロを持つ曲があるとは、ちょっと意外な感じも…。
    興味が湧きました。
     

  3. 北海太郎 より:

    町田編集長、アメリカを出してくれてありがとうございます!私はその当時中学生だったのですが受験勉強しながら、ラジオから流れてくる名前のない馬などを聞いては、すっかり勉強の事などを忘れてしまって楽しくなってしまった記憶が蘇ります。
    YouTubeに移動して他の曲も聴いて歳をとってもアメリカってかっこいいですね。久々に感激しました。ありがとうございます。暗いニュースばかりが流れる今日この頃ですが、すっかり爽やかな気分になりましたよ。
    あの時代に戻りたいな。いい時代でしたね。

  4. ブタイチ より:

    いつもナイスな考えるヒントを町田さんから頂いて色々考えさせてもらっています。ありがとうございます。昨年、実際にベンチュラ・ハイウェイを走り標識の写真は撮ってきてあったので、そのうちアウトプットしようと思っていました。

  5. 町田 より:

    >北海太郎さん、ようこそ。
    アメリカというバンドが好きな方がここにもいらっしゃって、うれしいです。
    『名前のない馬』 や 『ヴェンチュラ・ハイウェイ』 を収録したベストアルバムをレコードで買って、その後CDでも買い直しました。
    『名前のない馬』 は Em7 とAの簡単なツーコードの繰り返しなので、ギターでもよく弾きました。
    今でもカラオケでときどき歌います。
     

  6. 町田 より:

    >ブタイチさん、ようこそ。
    読みましたよ! 拝読しました。ブタイチさんのブログ。
    「Ventura highway」 を写した標識に大感激です。
    ジャネット・ジャクソンの歌詞違いのカバーがあったんですか。TJさんがおっしゃっていたことは本当だったんですね。
    両者の歌詞の違いなどにこだわるブタイチさんの姿勢も素敵です。
     

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