戦艦ハンバーガー

 土曜日、ハンバーガーを食べに行った。
 とびきり “アメリカン” なやつ。
 つまり、戦艦大和の艦橋 (司令塔) みたいに、縦方向にガバッといろんな層が積み重なっているやつだよね。
 ハンバーグの上に、ベーコンが重なり、トマトが重なり、ピクルスがあって、アボガドが乗ってたりという、まぁ、どうやって噛み付けばいいのか、…というかその前に、どうやって掴んだらいいのか、途方にくれるようなやつ。
戦艦ハンバーガー
 そういうのを無性に食べたい。
 …と、かなり前からカミさんと相談しあっていたものだ。
 モーターホームでアメリカを回ってきて、帰国後3ヶ月。
 楽しい旅行だったが、心残りがあったとしたら、本場のビッグハンバーガーに一度しかチャレンジしなかったこと。
 とにかく、アメリカで入ったハンバーガーショップは、みな軒並みこの戦艦ハンバーガーだった。
 それを見て、現地ではさすがに敬遠してしまったのだ。
 食う前にボリュームに圧倒された…というより、どうやって掴むのか? それを想像するだけで、手のひらが小さいという日本人的ハンディーに気づいて、怖気づいてしまったのだ。
 で、現地の 「バーガーキング」 に入っても、子供用のキッズサイズで我慢した。
 ところが、今ごろになって、複雑な層を幾重にも重ねた大和の艦橋のようなハンバーガーが食べたくなった。
 入ったのは、アメリカン式ハンバーガーの有名店。
 60年代アメリカ文化がギュッと詰まった感じの、テーマパークっぽいインテリアがいかにもそれっぽい。
 かかる音楽は、フォートップスやサム&デイブといった60年代ソウル。
 それも30㎝LPでかけている。
 ちょっとした書棚があって、アレン・ギンズバークだのといった60年代ビートニク文学の日本語版が飾られている。
 客層は、20代からせいぜい30代という若い世代。
 子連れファミリーもいたけれど、老夫婦は俺たちだけだった。
 バドワイザーとコーラを頼んで、いよいよ戦艦ハンバーグ。
 だけど、メニューがいっぱいあって、何がなんだか分からない。
 店のスタッフが説明してくれたお勧め品というものを試してみることにする。 
 で、出てきたものを正面から見ると、戦艦の艦橋というより、屋根が幾層にも重なった天守閣。
 まず下から、
 第一層はパンで、これが底を支える。
 第二層はマヨネーズをまぶしたレタス。
 第三層目は、確か、たまねぎ。
 第四層はトマト。
 第五層から肉系となる。下がハンバーグで、その上が厚切りベーコン。
 第六層はとろりとしたチーズ。
 第七層がまたマヨネーズ
 第八層にはピリ辛風味のピクルス。
 で、最上階がパンだった
 これを、どう食うのか。
 眺めるだけで、「食う」 というより 「挑戦する」 という心境になってくる。
 周りを見回すと、みな油紙なんかに包んで、器用に押しつぶしながらかぶりついている。
 
 で、さっそく真似してみたが、つぶした瞬間にマヨネーズがぴょっと跳ねて、シャツに飛んだ。
 この方法は、ある程度ノウハウを積んだ熟練者の食べ方であることが分かった。
 仕方なく、上から順番にパンを口に入れ、次にピクルスを食べ…とやってみたが、口の中に単品しか入ってこないので、ハンバーガーの意味がなくなることに気がついた。
 テーブルを見回すと、フォークとナイフがあった。
 こうなったら、フレンチスタイルでいくしかない。
 で、パンをナイフで4等分にくらいに分け、ベーコンも細かく切り、ハンバーガーも切り刻んで、皿の上に広げ、フォークですくい上げて口に運んだ。
 食べやすい。
 でも、これ、ハンバーガーの食い方か?
 味はいかにもアメリカン。
 高カロリー素材ならではの満腹感に浸ることができた。
 それはそれで、現地の 「バーガーキング」 を思い出して満足したけれど、ハンバーガーを食べたという気分にはならない。
 おいしかったね…とはいいつ店を出たが、なにしろ糖尿病の療養中の身。
 ハメを外した後に待っている過酷な減量を思うと、食った満足感も半分というところ。
 PS.結局、深夜になっても腹が空くことがなかった。
 よって、この日は2食。
 過度の高カロリー食は、意外やダイエットにつながるかもしれないことを実感した。

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戦艦ハンバーガー への8件のコメント

  1. スパンキー より:

    町田さん、それ、言い訳でしょ!と突っ込みを入れたくなるような美味い話ですね!
    2食でもダイエットにはなりませんよ!
    そういう私も最近、家内と、湘南ハンバーガーコンテストで1位になった店に行ってみようと話をしていた所です。
    ハンバーガー一個で千円は軽く超えるプライス、毒々しいほどの高カロリーだと思いますが、これが喰いたいんだなー!
    坊さんみたいな生活、続きませんよね?
    カラダに良くないものは美味い。
    と、いまガーナチョコを食べながら、コレ書いています。

  2. motor-home より:

    町田さんがそれほどハンバーガーに心残りとは知らずに「モーターホームの旅」滞在中、提案せずにすみませんでした~(笑)!
    ドライブ中、ひまわりの種やポテトチップス等のスナックをぼりぼり食べていて、つい体重が気になっていて、控えてしまってました!
    是非、次の機会にはアメリカ各地のハンバーガーを、食べ歩きでなく“食べ走り”をしましょう!アメリカはお店によって肉の味含めそれぞれにオリジナリティーがあって奥深いんですよ!
    ちなみに、ソウルのバーガーキングで食べたワッパーが最初から半分に切られてパッケージされていたことを思い出しました。がぶっとかぶりついた瞬間、パカッと半分に割れてしまった寂しさを今でも思い出します。これもお国がらなんですね!

  3. ブタイチ より:

    おもしろいですね~(笑)!
    アメリカ人をみていると…テーブルやプレートの上になんでもたくさんあるってことに重点を置いているようですね!そして、必ずしも全部食べない。残して、ドギーバックをもらって…それを客人(日本人のオレ)にくれる。これが典型的なアメリカ人?だと思います。
    町田さんも、身体と相談されつつ…再度チャレンジなさって、押しつぶして食べられる熟練者の仲間入るを目指してください(笑)。

  4. とりさん より:

    バーガーキングのハンバーガー懐かしいなー。
    コーラの大を頼んだら、生ビールのピッチャーのような入れ物で出てきたので、目を白黒したことを思い出しました。
    でももう一度食べたいなー・・・。

  5. 町田 より:

    >スパンキーさん
    その通りなんです! >「2食でもダイエットにならない」。分かっていますから、どんどん突っ込んでください。
    それにしても、1個1,000円を超えるハンバーガーというのもびっくりですよね。私が食べたのは1,040円ぐらいでした。
    でも、私の大好きなマヨネーズ、ベーコンに彩られていて、うまいよねぇ、そういうの。
    ヘルシー食品だといわれる寿司などよりも、よっぽどそういう方を食べたくなるときって、ありますものね。

  6. 町田 より:

    >motoro-homeさん
    ハンバーガーは好きですねぇ。バーガーキングも良かったけれど、ピーチスプリングスのレストランに入って食べたハンバーガーも良かったですね。あれが私にとって最初の“戦艦ハンバーグ”でした。
    アメリカのハンバーグは店によって味が違うというのは面白いですね。日本のハンバーグショップは大手のチェーン店展開ですから、そんなに変った味は楽しめません。
    了解です! 次は「ハンバーの食べ走り」をぜひ!

  7. 町田 より:

    >ブタイチさん
    アメリカ旅行に行く前に、ブタイチさんにハンバーガーの食べ方を教わってから行けばよかった。
    ドギーバックですか…。なるほど。そういえばピーチスプリングスで食べたとき、残ったものを持って帰りたいと伝えると、「さも当然」という顔つきで、ウエイトレスの姉ちゃんが包んでくれました。
    今度現地で食べるときは、しばらく日本で熟練者の食べ方をマスターしてから、再チャレンジです!

  8. 町田 より:

    >とりさん様
    最近なんですけど、なんだかやたらアメリカに行ったときの飲み物とか、食べ物が食いたくなってきているんです。おっしゃるように、コーラを頼んでも、生ビールのピッチャーに入ったとんでもないヤツが出てきて、「おおおお、飲みきれるんかい?」 と思ったけれど、あのでっかいスケール感がアメリカの良さですよね。
    ……また行きたくなっているのかなぁ…。

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