2007年の飲みおさめ

 
 夕べは、今年の “飲みおさめ” でした。
 夕方、ちょこっと仕事をして、その後いつもの立ち飲み屋へ。
 相手は、もう20年ぐらい付き合いのある、バンドのベーシスト。
 いろんな音楽を聞いている人なので、関心領域が広く、こちらの趣味の領域にもしっかり話を合わせてくれるので、なんだか、自分がとても “音楽通” になったように錯覚させてくれます。

 無類に心地よい。
 彼がいうには、ドラマーでもベーシストでも、一流の演奏者というのは、その演奏が始まった瞬間に、音を聞いただけで、誰もがその演奏者を特定できるような独自の「音」を持っているというのです。
 
 そのことを、
 「たとえばツェッペリンのジョン・ボーナムの場合は、シャカシャカとハイハットが入って、間髪入れずにドコドコとスネアをこう響かせ…」
 …てな感じの「音入り」で説明してくれます。
 楽器もうまく弾けない自分には、そういう話がとても面白い。

 そういう一流の演奏者の持つテクニックの独自性を、芸術的にいうと「オリジナリティ」。商業的にいうと「ブランド」ということになるのだとか。
 たとえ、表にあまり名前の出ないスタジオ・ミュージシャンの場合においても、一流ともなれば、その音自体がブランドとしての輝きが放っている。
 要は、有名か無名かなどと問わずとも、ひとつの道を極めた人間は、その後を追う人たちにとっては「ブランド」なのだというわけですね。
 
 その友人は、一般的にはまったく「無名の人」なんですけれど、その話の中に、「自分の目指すべきもの」をしっかり見据えた人間の、意気込みとプライドを感じることができました。

 一流の仕事をしている人は、社会的には無名であってもその仕事の成果が「ブランド」になりうる…といった場合、その「ブランド」は、制作者の「プライド」と同義だというわけです。
 そして、そういう人たちの仕事が、崩れそうになりかけた今の社会を支えている。
 ニセブランド商品や偽装商品が横行する世の中で、なんだか、とても心に染み入る話でした。 
 今年最後の飲み会で、来年につながるパワーをもらうことができました。
 
 

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2007年の飲みおさめ への6件のコメント

  1. 赤の’57 より:

    この1年、町田編集長のブログを読むのが毎日の楽しみになっています。
    気の利いたコメントができずに、フムフムと頷いたり、にやっと笑ったり、時には、そうだ~!と思わず立ち上
    がって手を振り上げたり、ほんとうに楽ませていただきました。
    愛読者のひとりとして、来年もぜひ、このブログが続くことを願っております!
    2008年がすばらしい年になりますように!

  2. 町田 より:

    >赤の’57さん
    年末のご旅行の準備のあわただしいなか、心温まるコメントをいただき、ありがとうございます。
    赤の’57さんの綴られているblogも、写真と記事のバランスがよく、ブロガーの手本となるような出来栄えです
    ね。いつも感心しながら拝読しております。
    こちらこそ、よろしくお願い申しあげます。
    来年が良い年でありますように。

  3. Taku. より:

    町田さんには、はっきり申しあげたことはありませんが、実は私もまた編集業務に従事している人間です。扱っ
    ている分野はまったく異なりますが、同じ編集者として、町田さんのブログからは、とても貴重な意見をいただ
    くことが出来ました。実は、町田さんのブログからの情報を得て編集会議で通した企画があります。今度ゆっく
    りコメントさせていただきます。
    この1年本当に楽しませていただきました。情報の選び方、そしてその処理方法、つくづく勉強させていただき
    ました。プレッシャーをかけるわけではございませんが、来年もまた、ずっと心地よい刺激をお与えください。
    それでは良いお年を!!

  4. 町田 より:

    >Taku.さん
    そうなんですか。同業者とは存じ上げませんでした。
    でも、「もしかしたらそうかなぁ…」と想像しないでもありませんでした。
    どんな企画を通されたのでしょう? お聞かせ願えるのが楽しみでもあり、うれしくもあり、ちょっと怖くもあ
    り…。
    1年通じて、お付き合いくださいまして、ありがとうございました。
    来年が、Taku.様にとっても素晴らしい年でありますよう、心からお祈り申しあげます。

  5. 凪子 より:

    新年明けましておめでとうございます。昨年同様、楽しいブログを期待しております。今年もよろしくお願いし
    ます。
    こちらは昨年、30日のコメントですね。遅ればせながら書かせていただきます。
    実は私もこの日、2007年、飲みおさめだったのです。酒に弱く、ほとんど飲めないに近いのですが。
    私も楽器を弾くのですが、ブログを拝見して驚きました。全く同じ話題で盛り上がっていたのです。
    そのお相手の方も町田さんと同じくやはり出版関係のお仕事をされているのですが、音楽が大好きで私なんか以
    上にとてもお詳しいのです。
    たまたまブランド~みたいなテーマになり、同様の話題になったのです。
    文学、音楽、いろいろ知ることができ、楽しく充実したひとときでありました。
    最後に女性にもてる秘訣を伝授して頂いたのが何よりの収穫でありました。
    頑張りましゅ。

  6. 町田 より:

    >凪子さん
    同じ日に「飲み納め」 とは! しかも、同じような話題だったとは。
    なんだか縁がありそうですね。
    文学、音楽の話。楽しかったでしょうねぇ。いっしょに仲間に加わりたかったくらいです。
    ただ、「女性にモテる話」 に関しては、私は聞き役です。
    今年1年、またよろしくお願い申しあげます。

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