新車レポート12 「バレンシア」 2007

マックレー 「バレンシア」

 発電機を搭載して、一般家庭と変わらない電化環境を整えたキャンピングカー。
 マックレーの開発した「デイブレイク」シリーズは、それをコンセプトの中核に据え、キャブコンの1ジャンルを形成してきました。
 こういうコンセプトを何というか。

「完全自立型」

 マックレーの渡辺社長が思いついた、うまいキャッチです。
 電源の取れない山奥や荒野にいても、まるでわが家にいるような快適な生活を享受できるキャンピングカーという意味ですね。

 この2月24日 (2007年) にデビューした「バレンシア」は、完全自立型キャンピングカーを代表するようなニューキャブコンです。

バレ ンシア外装

 ベース車両はトヨタ・カムロード。基本的な仕様は、同社の人気キャブコン「ハーモニー」がベースとなっています。
 しかし、新しい機能がたくさん盛り込まれました。

 まず、温水&シャワー設備。
 車両のエンジン熱を利用したヒートエクスチェンジャー方式が採用されました。
 温水ボイラーを搭載したクルマでも、その利用率がとても低いことを考えると、これは過剰設備といえないこともありません。
 ヒートエクスチェンジャー方式ならば、エンジン熱を利用するだけですから、高価な装備は不要というわけですね。
 で、そこで浮いたコストを、どう利用者に還元するか。
 渡辺社長が採った方策は、エアサスを標準装備にして走行安定性の向上に努めるというものでした。

 そして、収納庫のバゲッジドアを標準にする。
 さらに、今まで40リットルの冷蔵庫を、90リットルまで容量アップする。
 そういう実用的な装備の標準化の方に、力点がシフトしています。
 ハーモニー譲りのユニークな機構も継承されています。

 たとえば、フレキシブルスペース家具。
 エントランスドアの右側に設定された家具なのですが、これが1人掛けのシートにも、さらに収納棚にも、そして壁板と棚板を外せば、完全なフリースペースにも早代わり。
 そのときの気分や荷物の量などに合わせ、好きなように空間をアレンジできる魔法の家具です。

 今回搭載された家具は、サイズが10cmも拡大され、椅子にして座ったときの余裕もグンと広がりました。
 デイブレイクシリーズは、「装飾よりも機能」という渡辺社長の強い姿勢が貫かれた“実力派”のキャブコンです。

 しかし、その「装飾」の部分が、このバレンシアでは、とても洗練されて美しくなりました。

 バレンシア内装4 バレンシアリヤD

 木工の丸みを出す部分など、ルーターで削り出すわけですが、思うようなアールを出すために、ルーターの歯まで特別オーダーして、流麗なラインを実現したとか。
家具のデザイン、色目などのセンスが磨き込まれ、相当グレード感の高いインテリアに仕上がっています。

 バレンシア内装5 バレンシア内装6

 いろいろなビルダーから、さまざまなキャブコンがリリースされていますが、やはりデイブレイクシリーズは、ちょっと異色。
 それは、開発者がいつまで経っても「ユーザーの立場」に立った視点で車両開発にいそしんでいるからでしょう。
 「メーカーとしてならば、売れるか、売れないかという判断基準で車両開発をしなければならないのでしょうけれど、僕はいつまで経っても、使いやすいか、使いやすくないかという判断で、クルマを造ってしまう」
 渡辺さんは、いつもそう言って苦笑い。

 しかし、そういうユーザーサイドに徹した思想が、マックレーのキャンピングカーをひときわ輝かせている理由のひとつになっているのでしょう。
 バレンシアのカタログモデルの価格は、税込み6,856,500円(ガソリン2WD・AT)からです。

バレンシア内装2
 
 

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新車レポート12 「バレンシア」 2007 への8件のコメント

  1. 軽コロ より:

    私の自走車仲間で最も多いのがデイブレイクです。たまたまHPをリンクしている人がデイブレイクに乗っていてデイブレイク仲間とトレーラー仲間の合同オフを昨年行いました。
    ビックリしたのが、みんな2.5KVAの発電機を搭載していたこと。電源無しフリーサイトでのオフ会でしたが電気に困ることはありませんでした。
    カムロードベースとSRXベースがほとんど(たまたま知り合いはイスズのエルフでしたが)で、仕様はというとやはりカッコよりも実力派というコンセプトが目立って見受けられました。
    早くもバレンシアがデイブレイク仲間でブレイク(???)しているみたいなのですが、これまでにないコンセプトの装飾に磨きがかかったのですね。

  2. 町田 より:

    やっぱりバレンシアは、ブレイクしているのですか。
    なんか、私もそんな感じがしました。
    このクルマ、マックレーファンの方たちが相当高い関心を持っているようですね。
    装備と価格のバランスがよくて、コストパフォーマンスに優れているし、今までのデイブレイクシリーズの良い部分をみな継承している感じがしますね。それに内装がとてもきれいです。

  3. スパンキー より:

    最近思うに、私は部屋が欲しいのかな?という疑問。もちろんクルマ好きではありますが、このブログを見てい
    ると、なにか錯覚がおきてしまうのは私だけか?
    特に、完全自立型などと聞くとワクワクしてきますね。内装も凝っていてセンスも良し、サイコー!
    わー、私は一人になりたいだ~

  4. 町田 より:

    確かに、「部屋が増える」という感覚はありますね。
    実際に、キャンピングカーを庭の敷地内などに止めておける余裕のある人は、そこに電源を引き込んで、書斎代わりに使ったり、子供の勉強部屋として使っているという人もかなりいるようです。
    また、大事なお客さんを接待するときに、近くの公園の駐車場にキャンピングカーで出向き、木漏れ日を浴びながら、コーヒーを沸かして、話し込んだりすると、商談がうまく運ぶなどという話も聞いたことがあります。
    隣り近所が近すぎて、音楽を聞くのがためらわれるような人も、キャンピングカーのオーディオ設備に少し凝って、人家のない郊外で、大音量で音を楽しんでいるという人も増えてきました。
    こういうクルマがあれば、「1人になりたい」時も、きっと役に立つかもしれませんね。

  5. 軽コロ より:

    私は広島市内でアパート住まいなのでトレーラーは実は家から2km離れた月極駐車場に駐車しています。
    それでも、『部屋』として十分機能を果たしています。休日に家にいると子供がビデオ見たりしてウルサイのでゆったり昼寝ができず、ついつい、トレーラーにこもります。
    水をペットボトルで持って行けば、珈琲も沸かせるし、トイレもあるしで・・・。
    だからついついDIYしてしまうんですけど。(^^ゞ

  6. 町田 より:

    なるほど。「男の隠れ家」という感じの使い方ですね。珈琲を沸かして楽しんだり、ゆったり昼寝。そしてDIY。
    軽コロさんの休日はとても充実しているように思えました。やっぱりキャンピングカーって、あれば面白いし、便利ですね。

  7. outdoor_dad より:

    私は狭い賃貸マンションに住んでいた頃(と言っても、現在大豪邸に住んでいる訳ではありませんが…)、脱サラして自宅で仕事を始めたのですが、来客時の接客室としてキャンピングカーを使用していました(マンションとは名ばかりの殆どアパートな小さな建物で、階段下りたら駐車場でしたので、離れ感覚で使用出来ました)。
    初対面の相手でも、物珍しいこともあり会話が弾み、スムーズに打合せを進めることができました。給湯室(ギャレー)もあり、コーヒーくらいは出せますので、小さな事務所のようで大変便利でした。
    今でも出張時はホテル代わりとして使用したり(自営なのでホテル代も自費ですから切実です!)、寒い冬の外での現調時の休憩室等々、本当に便利な移動オフィスになっています。
    本当は一杯レジャーしたいのですが…(T_T)

  8. 町田 より:

    昔、「トリセツ」というTV番組を制作しているスタッフの方々から、「キャンピングカーをテーマにした特集を組みたいのだが、使い方を知っているスタッフが一人もいないので、簡単なレクチャーをしてくれないか」と依頼されたことがありました。
    では…ということで、テレビ局の駐車場までクルマを持ち込み、ディレクターやシナリオ担当者の方に珈琲をサービスしながら、車内の構造を見てもらったことがあります。
    皆さん、とても面白がっていました。
    話が弾んでしまって、ついにTVに出演するハメになってしまったのですが、キャンピングカーの室内というのは、人の気持ちをハイにさせる魔法の力があるようです。
    だから、outdoor_dadさんがおっしゃるように、>「初対面の相手でも、物珍しいこともあり会話が弾む」という言葉の意味がよく分かります。
    camper blogに記事を寄せられている方で、「忘年会シーズンは、キャンピングカーで会場近くまで出向き、会がはねた後は、タクシーなど使わず、駐車場に停めた自分のキャンピングカーで朝を迎える」と書かれていた方がいらっしゃいましたけれど、確かに、タクシー代もホテル代も浮くので、経済効率がいいのかもしれませんね。
    ホントに、便利な乗り物です。

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